マイナビ、｢フリーターの意識･就労実態調査（2024年版）｣を発表

マイナビは、15～44歳の既卒男性および既卒かつ未婚女性のうち、パート･アルバイトとして働いている人を対象に、フリーターのアルバイト実態と意識を明らかにすることを目的に実施した調査結果を｢フリーターの意識･就労実態調査（2024年版）｣として発表した。
■｢経済的にゆとりがない｣フリーターは8割以上、アルバイトの目的は金銭面が上位に
　アルバイト就業中のフリーターに、現在経済的なゆとりがあるか聞いたところ、｢ゆとりがある･計(ゆとりがある2.6％+ある程度ゆとりがある15.9％)｣(18.5％)と回答した人は2割弱にとどまり、8割以上が｢ゆとりがない･計(あまりゆとりがない45.3％+全くゆとりがない36.3％)｣(81.6％)と回答した。
　また、アルバイトの目的を聞いたところ、｢自分の生活費のため｣(72.3％)が最も高く、次いで｢貯金をするため｣(45.8％)、｢趣味のため｣(34.8％)、｢家族の生活費のため｣(20.5％)、｢社会経験を積むため｣(14.9％)と、金銭面に関する項目が上位にあがった。
■今後最も希望する働き方は｢正社員｣がトップ、理由は｢雇用が安定しているから｣
　次に、今後最も希望する働き方を聞いたところ、｢正社員｣(32.4％)が最多で、｢アルバイト･パート｣(32.2％)、｢経営者･自営業･フリーランス｣(10.1％)、｢契約社員･派遣社員｣(3.9％)、｢業務委託･その他｣(0.3％)と続いた。経済的なゆとりの有無別でみると、｢経済的なゆとりがない｣と回答した人は｢経済的なゆとりがある｣と回答した人より正社員を希望する割合が8.7pt高く、34.0％となった。
　また、｢正社員｣と回答した人に今後正社員として働きたい理由を聞いたところ、｢雇用が安定しているから｣(71.4％)が最多で、｢固定給が欲しいから｣(66.3％)、｢正社員の方が福利厚生が充実していることが多いから｣(60.9％)、｢賞与が欲しいから｣(54.6％)、｢定年まで働きたいから｣(25.1％)と続いた。経済的なゆとりの有無別でみると、｢経済的なゆとりがない｣と回答した人では｢雇用が安定しているから｣(72.9％)が最も高く、｢経済的なゆとりがある｣と回答した人より10.4pt高くなった。｢経済的なゆとりがない｣と回答した人では、雇用の安定性を理由に正社員を希望する人が多い様子がうかがえた。
■約6割が学び直しの必要性を感じる一方で、実際に取り組んでいる割合は2割弱
　就業フリーターの学び直し(リスキリング)の必要性に関しては、約6割が｢必要性を感じている･計(必要性を感じており、すでに取り組んでいる9.2％+必要性を感じているが、取り組めていない48.9％)｣(58.1％)と回答したが、実際に学び直しに｢取組んでいる･計(必要性を感じており、すでに取り組んでいる9.2％+あまり必要性を感じていないが、取り組んでいる9.6％)｣(18.8％)人は2割にも満たなかった。経済的なゆとりの有無別で学び直しの必要性を感じている割合をみると、｢経済的なゆとりがない｣と回答した人が計59.8％と、｢経済的なゆとりがある｣と回答した人の50.5％に比べ9.3pt高い結果になった。
　学び直しの必要性を感じている人にその理由を聞いたところ、｢収入を増やしたいため｣(55.0％)が最も多かった一方で、学び直しの必要性を感じているが、取り組めていない人の理由では、｢負担する費用が重いため｣(40.7％)が最も高く、学び直しの意向はあるものの、負担する費用が壁となっている様子が見られた。
■学び直しの推進が正社員化や、経済的なゆとりがあると感じる人の増加にも繋がる！
　同社キャリアリサーチラボ研究員の三輪希実氏は、『現在アルバイト就業中のフリーターの8割は経済的にゆとりがないと感じており、生活のためにアルバイトをしている人が多い現状が明らかになりました。また、学び直しの必要性を感じているフリーターは多いものの、実際に取り組んでいる割合は2割にとどまっており、学び直しに掛かる費用が壁になっていることが分かりました。今後フリーターの学び直しを推進するためには、負担費用の軽減や収入アップなど待遇改善を行うことが必要であると考えられます。さらに、学び直しの推進が、正社員を希望しながらフリーターを継続している人々の正社員化や、経済的なゆとりがあると感じる人の増加にも繋がっていくのではないでしょうか。』とコメントした。

【フリーターの意識・就労実態調査（2024年版）】
目的：フリーターのアルバイト実態と意識を明らかにすること
調査地域：全国
調査方法：自社調べ
対象者：15～44歳の男性は既卒、女性は既卒かつ未婚のうち、アルバイト･パートとして働いている人
回収数：2,491サンプル
実施期間：2月15日～2月19日

記事配信・制作協力／外食ドットビズ