JBRC、7月度東名阪三大都市圏アルバイト・パート募集時平均時給調査
リクルートの調査研究機関「ジョブズリサーチセンター(JBRC)」は、三大都市圏(首都圏・東海・関西)における2024年7月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」結果を公表。本調査は、同社が企画運営する求人メディア「TOWNWORK」「fromA navi」に掲載された求人情報より、「アルバイト・パート」募集の求人情報を抽出し、募集時平均時給を集計したもの。
三大都市圏における7月の平均時給は、前年同月(1,155円)より30円(2.6%)増の1,185円となった。職種別では、「フード系(1,150円)」(前年同月比+36円/3.2%) や「販売・サービス系(1,162円)」(+35円/3.1%)など全職種で前年を上回った。
首都圏の平均時給は、前年同月(1,196円)より24円(2.0%)増の1,220円となった。職種別では、「フード系(1,188円)」(+35円/3.0%)や「販売・サービス系(1,196円)」(+36円/3.1%)など4職種で前年を上回ったが、「営業系(1,253円)」(-6円/0.5%)など2職種は前年を下回った。
東海の平均時給は、前年同月(1,071円)より44円(4.1%)増の1,115円となった。職種別では、「フード系(1,088円)」(+43円/4.1%)や「販売・サービス系(1,099円)」(+40円/3.8%)など全ての職種で前年を上回った。
関西の平均時給は、前年同月(1,122円)より26円(2.3%)増の1,148円となった。職種別では、「フード系(1,102円)」(+29円/2.7%)や「販売・サービス系(1,125円)」(+21円/1.9%)など全職種で前年を上回った。
なお、三大都市圏以外のフード系の平均時給は、北海道1,049円、東北988円、北関東1,049円、甲信越・北陸1,048円、中国・四国1,006円、九州1,006円で、全国平均は1,114円であった。
■三大都市圏、販売・サービス系と製造・物流・清掃系で過去最高額を更新
ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子氏は、『三大都市圏における7月度のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月より30円増加の1,185円(増減率+2.6%)でした。職種別に見ると、「販売・サービス系」と「製造・物流・清掃系」で過去最高額を更新、「フード系」は過去2番目の高さでした(2018年3月度以降の集計データによる)。夏のイベント需要によるイベントスタッフやレジャー施設の時給上昇、お中元の影響などで販売スタッフや発送・物流作業の時給上昇も見られました。また、10月の最低賃金改定前に前倒しで人材採用をする動きも見られています。
夏はプライベートの予定が増えるなどシフトに入れる時間が限定的になり、在籍スタッフの頭数は確保できているにもかかわらず、特定時間帯におけるシフト充足に苦戦している企業の声も聞かれます。そのため、企業は人材充足だけでなくシフト充足のための工夫が必要です。「この作業はこの時間に実施しないといけない」という慣習的に決まっていた業務スケジュールを、スタッフが働ける時間帯に業務作業の時間を移動するなどの見直しをしたことで、人材が不足していた時間帯のシフトが充足した企業の事例もあります。今いるスタッフがより活躍できるよう、業務の組み換えや時間帯の見直しをすることで生産性や従業員満足度の向上に繋がるなど、新たな気づきを得られるかもしれません。他業界の事例を参考に、自社の業務改善に目を向けてみてはいかがでしょうか。』とコメントした。
※首都圏…東京・神奈川・千葉・埼玉、東海…愛知・三重・岐阜・静岡、関西…大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山
※東北…宮城・青森・岩手・秋田・山形・福島、北関東…栃木・群馬・茨城、甲信越・北陸…山梨・長野・新潟・石川・富山・福井、中国・四国…広島・岡山・山口・島根・鳥取・香川・徳島・愛媛・高知、九州…福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄
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