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外食トピックス

リクルート、飲食店経営者のDXに対する興味・関心と導入状況 -課題編

リクルートが運営するグルメ情報サイト「ホットペッパーグルメ」及び外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、全国の飲食店経営者1,029人を対象に、デジタルツールの導入への興味・関心と導入状況・導入後の効果に関するアンケート調査を実施した。概要編に引き続き課題編を掲載する。
■現在の経営課題は「食材費の削減/最適化」が2年連続増加の31.9%、「人手不足」も2年連続で増加
 現在抱えている経営課題について尋ねた。トップ3に挙がっている課題は、1位「売上UP」(48.0%)、2位「食材費の削減/最適化」(31.9%)、3位「人手不足」(22.5%)であった。前回3位の「顧客満足度UP」(19.0%)は4位へと後退。「食材費の削減/最適化」と「人手不足」は2年連続で課題とする飲食店経営者の割合が増加した。一方、「売上UP」「顧客満足度UP」は前回と比べると減少しており、新型コロナウイルス感染症の5類移行以降、顧客の獲得よりも店舗のオペレーションやコスト構造に関わる課題の重要度が増してきている状況が浮き彫りとなっている。他に、2年連続でスコアが増加している課題としては、「労働時間の短縮」(15.6%)、「人件費の削減/最適化」(15.5%)でこれらもやはり「人手不足」と相関する項目であった。
■デジタルツール導入で効果を感じている経営者は80.8%、「人事労務管理」等で効果を実感
 いずれかのデジタルツールを導入している対象者に、その効果の実感を聞いた。「何らかの効果あり」は80.8%(前回差-1.6ポイント)と微減した。引き続き高い水準とも言えるが、課題項目別では「経営数値管理の強化」(同-4.1ポイント)、「売上UP」(同-3.5ポイント)等で減少した。効果実感の高いツール(中分類)としては、「人事労務管理」(90.1%)、「売上・経費管理」(87.0%)、「店内オペレーション管理」(81.1%)で、こういった分野でデジタルツールの効果が実感しやすいことが分かる。デジタルツールと対象課題の組み合わせで効果実感が高かったトップ3は、サンプル数が少ないツールも含めてではあるが「集客販促ツール」×「売上UP」(56.4%)、「セルフオーダー、スマホオーダー」×「人手不足の解消」(50.0%)、「ハンディ」×「人件費の削減/最適化」(48.5%)であった。経営課題別に見ると、2年連続で課題に挙げる飲食店経営者の割合が増加した「人手不足」については、「セルフオーダー、スマホオーダー」(50.0%)で、「食材費の削減/最適化」については、「オンライン発注システム」(32.1%)でそれぞれ効果を実感しているようだ。
※提示したデジタルツール:「POSレジ・mPOS」「経営管理システム」「オンライン発注システム」「ハンディ」「セルフオーダー、スマホオーダー」「順番待ち管理システム」「キャッシュレス決済」「予約管理ツール」「顧客管理システム」「集客販促ツール」「自社ホームページの制作/ローカルビジネス登録サービスの活用」「テイクアウトの事前注文/決済アプリの導入」「シフト、勤怠管理システム」「人材、採用、給与など人材系の管理システム」「従業員の教育システム」

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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