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外食トピックス

エン・ジャパン、中小企業を対象に「賃上げ事情」に関する調査を実施

エン・ジャパンは、採用支援サービス「engage」上で、従業員数299名以下の中小企業を対象に、「賃上げ事情」についてのアンケート調査を実施し、291社から回答を得た結果をまとめた。
■昨年4月以降の中小企業での賃上げ実施率、正社員は66%、アルバイト・パートは51%
 2023年4月以降に賃上げを行なったか聞いたところ、正社員に関しては賃上げを行なった企業が66%、賃上げを行わなかった企業が28%、アルバイト・パートに関しては賃上げを行なった企業が51%、賃上げを行わなかった企業が36%だった。
■賃上げ金額のボリュームゾーン、正社員「5,000円~9,999円」、アルバイト・パート「70円以上」
 「正社員の賃上げを行なった」と回答した企業に、月給の上昇幅を聞いたところ、最も多かったのは「5,000円~9,999円」(37%)で、次いで「4,999円以下」(25%)、「10,000円~29,999円」(22%)、「30,000円以上」(4%)だった。一方、「アルバイト・パートの賃上げを行なった」と回答した企業に、時給の上昇幅を聞いたところ、「70円以上」(35%)が最多で、次いで「30円~49円」(27%)、「50円~69円」(18%)、「10円~29円」(14%)、「9円以下」(5%)の順であった。
■ベースアップの理由、雇用形態を問わず「モチベーション向上」が第1位
 「正社員の賃上げを行なった」と回答した企業に、賃上げを実施した理由を聞いたところ、「社員のモチベーション向上」(75%)、「人材の確保・採用」「物価上昇への対応」(各39%)、「世間相場への対応」(19%)、「自社の業績が好調」(12%)が上位回答だった。
 「アルバイト・パートの賃上げを行なった」と回答した企業に、賃上げを実施した理由を聞くと、「社員のモチベーション向上」(56%)、「人材の確保・採用」(41%)、「最低賃金を下回っていたため」(29%)、「物価上昇への対応」(24%)、「世間相場への対応」(19%)が上位回答だった。正社員、アルバイト・パートいずれも、第1位が「社員のモチベーション向上」、第2位が「人材の確保・採用」と、トップ2は共通していた。
■悩みの第1位は「同業他社の賃上げによる採用難度の上昇」
 最後に、賃上げに関する悩みや課題を聞いたところ、第1位は「同業他社の賃上げにより、採用難度が上昇」(32%)で、以下、「賃上げ対象外の社員のモチベーション低下」(29%)、「扶養限度がある社員の勤務時間減少」(20%)、「人事・労務への業務負荷増加」(20%)、「経営層が賃上げに消極的」(15%)だった。
 なお、「その他」と回答した人には、「大企業の賃上げという明るい報道が多いため、中小企業の社員も賃上げが当たり前という感覚になってきているように感じる」「賃上げを毎年継続すべきか悩む」「価格転嫁が進まない中で賃上げを行なっているため、利益率の減少が危惧される」といった回答が見られた。

【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「engage」を利用している企業
有効回答数:291社
調査期間:4月23日~5月27日

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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