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外食トピックス

リクルート、飲食店への期待やリピート意向などを調査-リピート意向編

リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、首都圏・関西圏・東海圏の消費者に、初めて利用する飲食店への期待と満足度、リピート意向についての調査を実施した。期待編に引き続き満足度・リピート意向に関して掲載する。
■利用後の満足度、「事前の期待相当」以上が87.0%、男性では年代が上がると満足度が下がる傾向
 一番最近で夕方以降に初めて利用した飲食店について、利用後の満足度を尋ねたところ、「事前の期待相当以上・計(事前の期待を超えて満足32.4%+事前の期待相当54.6%)」は87.0%だった。性年代別で見ると20代男性が最も高く91.7%に達し、50代女性が最も低く83.5%となっている。「事前の期待相当以上・計」はどの性年代でも 8割以上に達しているため、他の飲食店との差別化においてはあまり意味のある指標とは言えないだろう。一方「事前の期待を超えて満足」の割合をみると、回答者全体では32.4%だが、20代男性に限ると44.0%と高かった。逆に、最も割合が低かったのは、60代男性で26.0%であった。男性では、年代が上がるほど、「事前の期待を超えて満足」の割合が下がる傾向にあり、外食経験の豊富さからか、年配者に期待を超えて満足させるのは、やや難度が高くなる傾向があるようだ。
■「事前の期待相当」以上は当たり前、他店との差別化には「期待を超える満足度」が求められる
 事前の期待内容と利用後の満足度の関係性を集計した。どんな期待を抱いた人が「事前の期待以上・計」が高いかを見たところ、どの期待内容でも「事前の期待以上・計」はおおむね9割以上に達し、大きな差異はなかった。一方、どんな期待があると「事前の期待を超えて満足」の割合が高いかに注目すると、「お店のテーマが魅力的」と期待した場合で 46.3%と最も高く、次いで「特定の調理方法にひかれた」「お店の人の対応やホスピタリティが良さそう」と期待した場合で同率の45.3%となっている。このことから、「事前の期待相当」以上の満足度を与えることはそこまで難しくはないものの、他店との差別化のためにはさらに一段上の「事前の期待を超えて満足」を目指すことが重要であると言えそうだ。
■初来店で「強いリピート意向」を持った人は27.0%、20代男性で高く、逆に20代女性では低い
 一番最近で夕方以降に初めて利用した飲食店について、利用後のリピート意向を尋ねた。「リピート意向あり・計(すでにリピートした14.1%+すぐにリピートしたい12.8%+いつかはリピートしたい58.0%)」は全体で85.0%であり、性年代別に見ても各性年代とも8割以上に達するが、一般的な外食頻度を考えると、この範疇に入っても現実はそこまでリピートされないかもしれない。次に「リピート意向が強い・計(すでにリピートした+すぐにリピートしたい)で見ると全体では27.0%に達し、性年代別では20代男性で最も高く30.2%で、20代女性で最も低く22.6%であった。同じ20代でも男女でリピート意向は大きく違っていることがわかった。若い世代は人口減少もあって、積極的にターゲットとして設定するにはリスクを感じる飲食店経営者もいるかもしれないが、20代男性については、事前の期待が高く、満足度もリピート意向も高いことから、将来にわたって来店が期待できる可能性を秘めていることには留意しておきたい。
■「事前の期待を超える満足」がリピーターを生む
 満足度とリピート意向との関係性を集計した。「リピート意向が強い・計」は、回答者全体では27.0%であるが、「事前の期待を超えて満足」した場合には最も高く37.5%に達する(全体に比べ+10.5ポイント)。一方、「事前の期待ほどではない」「事前の期待より大きく劣る」場合は順に12.9%、10.6%にまで下がる(全体に比べ-14ポイント以上)。これらのことから、満足度の高低はリピート意向の強さに、当然のことながら一定の影響を及ぼすことがうかがえる。リピーター獲得のためには「事前の期待を超える満足」の提供が重要な条件であると言えそうだ。

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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