繁盛店の扉 サッポロビール 飲食店サポートサイト

外食トピックス

JBRC、「2023年度アルバイト・パート募集時平均時給調査 年間まとめ」

リクルートの調査研究機関「ジョブズリサーチセンター (JBRC) 」は、「 2023 年度 (2023 年 4 月~ 2024 年 3 月 ) アルバイト・パート募集時平均時給調査 年間まとめ」を発表した。

まず、全国における 2022 年度 (2022 年 4 月~ 2023 年 3 月 ) と 2023 年度の募集時平均時給を比較すると、全職種は 22 年度平均時給の 1,095 円から 30 円 (2.7 % ) 増の 1,125 円であった。同じく職種大分類別に比較すると、フード系は 1,039 円から 47 円 (4.5 % ) 増の 1,086 円、販売・サービス系は 1,052 円から 38 円 (3.6 % ) 増の 1,090 円、製造・物流・清掃系は 1,110 円から 25 円 (2.3 % ) 増の 1,135 円、事務系は 1,198 円から 3 円 (0.3 % ) 増の 1,201 円、営業系は 1,199 円から 29 円 (2.4 % ) 減の 1,170 円、専門職系は 1,298 円から 14 円 (1.1 % ) 増の 1,312 円であった。
■販売・サービス系、フード系の直近 6 ヶ月の前年同月増減率は 4 ~ 5 %と高止まりで推移

増減率を具体的に見ると、フード系が最も高く+ 4.5 %、次いで販売・サービス系が+ 3.6 %だった。前年同月増減率で見ると、特にフード系は 5 %を超える月もあり、コロナ禍前に比べて高水準、かつ、他職種と比較して大きく上昇していることも特徴。販売・サービス系、フード系が増加している理由として、アフターコロナで外出機会が増えたことで、ファストフードやアパレル販売、化粧品販売の需要が高まり、人材不足が進んでいることが挙げられる。また、インバウンド需要の回復でホテルフロントなど宿泊関連業務の平均時給も上昇している。
■過去最大の上げ幅となった最低賃金の改定や春闘の影響で上昇傾向が続いた 1 年

同社ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子氏は、『 2023 年度の年間における募集時平均時給 ( 全国 ) は、 2022 年度と比較して 30 円増加の 1,125 円 ( 増減率+ 2.7 % ) でした。 2021 年度から 2022 年度にかけては、一時的に平均時給が低下した月があるものの、全体としては上昇傾向にありました。 2023 年度においても上昇傾向が続いており、コロナ禍前の水準を大きく超えています。全国加重平均で前年度+ 43 円の引き上げとなった 2023 年 10 月の最低賃金改定や春闘も影響し、 2024 年 2 月度には過去最高額を更新する 1,151 円 ( 前年同月比+ 4.5 % ) となりました。人材不足が進む中、企業側が人材を新たに確保するためには、賃金の見直しだけではなく働き手に寄り添った多様な働き方を用意する工夫が必要となってきています。例えば主婦・主夫、シニア、学生など、働き手によって希望する勤務時間や勤務日数などは大きく異なります。そのため、働き手に合わせて業務を切り出し 2 ~ 3 時間の仕事を作るといった工夫や、「アクティブに働きたい」「黙々と作業したい」などの個人の希望に合わせて、担当してもらう業務を変える取り組みなども効果的です。また、既存従業員の定着率向上も重要です。長期的な就労を見据え、主婦・主夫が子供の成長に合わせて勤務時間を変えることのできる仕組みを作ったことで、離職率が改善した事例などもあります。このように長く活躍できる仕組み作りが今後ますます求められるでしょう。』とコメントした。

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

過去の記事はこちら