ニッスイ、コロナ禍後の中高年層の外出事情や健康に関する調査を実施
ニッスイは、生活の大きな変化を余儀なくされたコロナ禍を経て外出事情や健康に関する行動の変化を明らかにするため、40~70歳代の男女1,000名を対象に「お出かけ事情と健康に関する調査」を実施した。本調査では、外出の頻度や目的など現在の外出事情や、外出を楽しむために不可欠な健康について、また運動習慣やコロナ禍前後の筋肉の変化やストレスの状況などを調査した。
■週1日以上外出する中高年は約8割で、コロナ禍前にほぼ回復
コロナ禍以前と以後の現在の外出の頻度について調査した。現在、週に1日以上出かける人は、「ほぼ毎日」(20.5%)、「週に4・5日」(17.6%)、「週に2・3日」(25.6%)、「週に1日」(17.0%)を合わせると約8割に上った。また、これはコロナ禍前の頻度(計81.0%)とほぼ同程度だ。
■外出先や目的の1位はショッピングセンター、40~60歳代の2位は「食事が目的の飲食店」
食品・日用品など生活必需品購入のための買い物や、通院などやむを得ない外出を除き、よく行く外出先や目的について調査した。どの年代でも1位になったのは「ショッピングセンター」だった。40・50・60歳代の2位は「食事が目的の飲食店」であるのに対し、70歳代では「散歩・ウォーキング・ジョギング」が2位となり、年代が高いほどその順位は高くなっている。年齢とともに運動意識が高まることが見て取れる。
■定期的に運動している中高年は6割以上、運動習慣がある人は、体調が良好な傾向に
運動をはじめとする生活習慣についても調査した。6割以上(「毎日」26.9%+「2~3日に1回」19.9%+「4~6日に1回」5.3%+「1週間に1回」7.6%+「2週間に1回」2.3%+「3週間に1回」0.4%+「月に1回」3.7%)の人が定期的に運動をしている一方、3人に1人は「全くしない」(33.9%)と回答した。
また、何らかの運動をしている人と運動を全くしない人の体調を比較した。体の調子が良好と回答した人は、運動をしている人の中では37.5%に対し、運動をしていない人の中では25.1%で、運動をしている人の方が体調も良好な傾向にあった。
■コロナ禍で筋肉・筋力が低下、体重やストレスも増えて現在も回復していない人が多数
コロナ禍、コロナ禍以降の筋肉・筋力・体重・ストレスの状況の変化についても調査した。約3割の中高年がコロナ禍で筋肉・筋力が減ってしまったと回答、そのうち現在も筋肉・筋力がまだ減ったままであると答えた人はその7割となった。
体重・ストレスにおいてもコロナ禍で増えたとする人が約2割、そのうち今でも体重が増えたままの人は約7割、ストレスが増えたままの人は約6割だった。いずれの項目においても、コロナ禍による変化を元に戻せていない人が多いことがわかった。
■速筋・遅筋の認知度は3割、運動している人でも速筋を意識できていない人が多数いる
筋肉には、無酸素運動に使われる瞬発的な速筋と、有酸素運動に使われる持久的な遅筋の2種類がある。特に速筋は、高齢になるにつれて衰えると、転倒などのリスクにつながる可能性がある。今回、この速筋と遅筋の認知度も調査をしたところ、速筋・遅筋を「知っている」(29.2%)と回答した人はわずか3割弱だった。運動をしている人のうち、速筋・遅筋を「知っている」と回答した人は4割いたが、一方でそれらを意識して運動を行っていると回答したのはわずか2割にも満たない結果だった。運動はしているものの、速筋を意識できていない人が多いことがわかった。
また、加齢とともに生じる筋力の低下や健康づくりの重要なキーワードとして「フレイル」(健常な状態と要介護状態の中間の状態として日本老年医学会が2014年に提唱した概念)があるが、「フレイル」となる要因の一つに「速筋」の減少があげられる。そこで、このフレイルの認知度や速筋とフレイル関係の認知・理解度も調査した。年代が上がるにつれてフレイルの認知度は上がるものの、フレイルが何かを知らないという人の割合は70歳代で約4割、40歳代では約6割だった。さらに、フレイルの要因の一つは速筋の減少であることを知っている人の割合は全年代で1割未満にとどまった。
外出・旅行を楽しむためにも、適切な運動に加え、「速筋」を増やす効果を持つスケソウダラやこれを使用した加工食品を食事に取り入れることもフレイル対策のひとつ。また、外出や人との交流などの社会参加を積極的に行うことも、心身の健康やフレイルの予防につながる。同社は、これからも水産物が持つ特徴的な機能に着目した研究に注力し、その成果を活用、認知の拡大に取り組むことで健やかな生活に貢献していきたいとしている。
【お出かけ事情と健康に関する調査】
方法:WEBアンケート調査
対象者:全国の40~70歳代の男女計1,000名
期間:2024年11月6日~7日
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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