日本フードサービス協会、10月の外食売上高は24ヶ月連続で前年比増に

日本フードサービス協会(JF)は、会員企業(有効回収事業者数226社･店舗数36,401店)を対象とした2024年10月度の外食産業動向を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
　10月は、前年に比べ日曜日が少ない曜日回りとなり、業態によっては客数などに影響が出た。しかし、各種販促キャンペーンの堅調に加え、まだ気温の高い日があり、依然夏向けの商品も堅調であったことや、また月間の訪日外客数が過去最高を記録したことなどから、外食全体の売上は前年比106.1％となった。なお依然としてコメをはじめ原材料費の高騰も続いており、経営の圧迫要因となっている。
全体および業態別の対前年同月比は以下の通り
■全体【売上高106.1％･店舗数99.8％･客数102.6％･客単価103.4％】
■ファーストフード業態【売上高106.6％･店舗数100.5％･客数102.7％･客単価103.7％】
　FFの全体売上は106.6％となった。業種別売上は、｢洋風｣は期間限定の季節メニューや、ゲーム業界とのコラボ企画が好評で104.3％となった。｢和風｣は、CMによる訴求や値引きキャンペーンで集客し112.2％。｢麺類｣は、郊外ロードサイド店舗の拡充や、高温傾向により冷たいメニューが堅調、観光地での訪日外客の賑わいもあり112.1％となった。｢持ち帰り米飯/回転寿司｣は、休日数が少なかったことなどによる客数減もあったが100.4％となった。｢その他｣は、｢アイスクリーム｣｢ドーナツ｣がハロウィーンのキャンペーンで売上を伸ばし106.6％となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高105.7％･店舗数98.5％･客数102.2％･客単価103.4％】
　FRの全体売上は105.7％となった。業種別売上高は、｢洋風｣は月初および月末の悪天候がやや影響したところもあったが、クーポンや期間限定のデザートなどの好評もあり106.7％となった。｢和風｣は、高温で鍋メニューが振るわなかったものの、秋メニューのフェアが奏功したことなどから106.5％。｢中華｣は、特産食材のキャンペーンが奏功し、また創業記念クーポンにより集客したところがあり103.8％。｢焼き肉｣は、休日が一日少ないことの影響で、客数に影響があったものの、価格改定とキャンペーンの効果により102.7％となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高104.6％･店舗数100.4％･客数102.5％･客単価102.0％】
　｢パブ･居酒屋｣は、ビジネス街立地の店での休前日の好調に加え、インバウンドの集客が増え、売上堅調。高温傾向により日本酒の熱燗などは振るわなかったが、ビールの売れ行きが堅調で、売上104.6％となった。
■ディナーレストラン業態【売上高101.3％･店舗数98.5％･客数101.2％･客単価100.0％】
　DRは、休日が少ないことなどで客数に影響があったところが一部あったが、インバウンド需要の好調が続き、売上101.3％となった。
■喫茶業態【売上高107.6％･店舗数100.2％･客数102.9％･客単価104.5％】
　喫茶業態は、10月に入っても続く高温傾向により、冷たい飲み物が好調、テラス席の需要もあり、売上107.6％となった。

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