日本全国の超絶景にグラマラスなセットを持ち込み、かつてない乾杯シーンを実現するサッポロビールの異色プロジェクト、SAPPORO OVER QUALITY。第14弾となる今回は、この夏真っ盛りのタイミングにピッタリな、真っ白いビーチから。え、真っ白すぎるって? そうですね。しかも海まで。なぜならここは真冬の北海道。ビーチはビーチでも、浜辺は雪に覆われ、オホーツク海には無数の流氷が浮かぶ、厳寒の知床半島からお届けします。テーマはズバリ、ビール×流氷。このかつてない組み合わせで、真夏の暑さを忘れさせる、クールで爽快な気分をお楽しみください。
時は遡ること2月後半。我々OVER QUALITYチームは、春の兆しを見せ始めた関東から、依然として真冬の北海道へ季節のUターン。上空から見る北の大地の景色はご覧の通り。眼下に見える阿寒湖とパンケトーは雪と氷で真っ白。キレイだな〜、なんて感慨深さも一瞬。この先の寒さとの闘いを想像し、早くも気を引き締め直す。
世界遺産登録地、知床。その最寄りである女満別空港に降り立つと、すぐさま陸路で移動開始。途中、視界の先までひたすら伸びる、どこまでも一直線の道路に遭遇。スゲー!なんて感動しつつもさらに進むと、今度は一面雪に覆われた広大な大地が。こっちもスゲー! やっぱり北海道って美しい!
どこもかしこも雄大な北海道の景色に見入っていると、あっという間にポイントに到着。興味本位で温度計を出してみると、気温はまさかのマイナス10度以下! 早朝でもないのにここまで寒いとは……。流石は真冬の知床、こちらの想像を遥かに超えてきた。そんな超極寒の中で、いよいよガチな行程撮影を開始。もう寒いなんて言ってられない!
驚愕の寒さにビビリながら、最大限の防寒具&防雪ギアに身を包み歩くことしばらく。オホーツク海を見渡す高台に到着。海面に目をやると、そこには流氷がぎっしり。流氷は潮の流れに乗ってくるので、その状況は運次第とのことだったが、どうやら今日はベストコンディション。やったぜ! 喜び勇み、いざ流氷目前へとアプローチ。
海岸に到着すると、チームはすぐさま特殊ドライスーツに衣装チェンジ。ビール×流氷のメインカット撮影前に、一体なぜ? それは進める限り流氷の上を北上し、OVER QUALITY史上最北端をマークするため。パウダースノーが覆い尽くす流氷は極めて歩き難い上、いつ氷の切れ目に落ちるかわからない。果たして全員無事に流氷の際まで辿り着けるのか!?
依然として気温はマイナス10度前後。しかし足場の悪い流氷の上をドライスーツ着用で歩き続けるのは、想像以上にタフ。気付けばスーツの中は汗だくだく。これはイカンと水分補給に勤しむスタッフ2名。持参していたのは奇しくも北海道限定商品、ポッカサッポロ『北海道大雪山麓の天然水』。北海道の海で北海道の天然水を飲む。地産地消ってやつですね。
言わずもがな、薄い流氷に乗っちゃダメ絶対。なんて言ってるそばからスタッフN氏、薄氷を踏み抜き落水! だ、大丈夫!? と心配するこちらを他所に、本人は余裕でプカプカ。「全然冷たくないですよ〜。むしろ気持ちい〜」。堰を切ったように、他スタッフたちも白々しく落水。そう、これも流氷ウォークの醍醐味のひとつ。もちろんガイド同行&ドライスーツ着用が大前提です!
そうこうする内、ようやくこの日に歩ける範囲内の流氷最北端に到着。中でもさらにオホーツク海にせり出した高台の流氷を選び、いざSAPPORO OVER QUALITYオリジナルフラッグを掲揚! ここに本プロジェクトの最北端地点がマークされた。さぁこれで残すは、ビール×流氷の共演カットを完成させるのみ。くるりんぱっと踵を返し、最後の現場を目指す!
流氷ウォークでクタクタになった身体にムチを打ち、地上での防寒装備に再びチェンジ。ひと休みしたいところだけど、冬の北海道の日照時間はとっても短い。すぐさまセッティング一式を現場に運ぶ。ある程度の場所が決まったら、お約束の巨大テントを設置。太陽が沈むまで、あと僅か!
タイムリミットに焦り、チーム全員ダッシュでセッティングをしていると、あれ、もう大体できちゃった。いざって時の集中力は相変わらず。な〜んだ、意外と余裕じゃないか。となれば、まぁまぁ温かいスープでも。ポッカサッポロ『じっくりコトコト 濃厚コーンポタージュ』でホッコリひと息。つまみに鹿肉ジャーキーも用意しましたよ。
すべてのセッティングが完了したところで、いよいよ本日の真打ち、サッポロ生ビール黒ラベルの登場。だけどひとつだけ、いつもと違うことが。それはクーラーボックスの役割。これ実はビールを冷やすためではなく、逆に冷やさないための保温箱。大切なおビール様を、知床の氷点下で凍らせるわけにはいかないのだ!
早朝の飛行機で北海道に到着し、知床半島の超雄大な自然美に心を打たれ、オホーツク海に流れ着いた流氷の際の際まで歩き、再び陸地に戻ってきてビッグセッティングを組み上げる。この恐ろしく濃密な行程をたった1日に詰め込んだ、今回のSAPPORO OVER QUALITY。そんな長い永い時間を経て、遂にたどり着いたフィナーレの時。太陽が傾き切るほんの直前、その美しい光に抱かれながら、神秘の流氷をバックにビールを注ぐ。これがウマくない理由がない! さぁ声高らかに、乾杯っ!!
大絶景の中に力技で設営したスペシャルセッティングで、最高の乾杯を味わう本企画。そんなハードな撮影に同行したサッポロビール社員の、生の声を書き起こす連載コラム。それがSAPPORO OVER QUALITY PEOPLE。今回の担当は、本シリーズ初参戦の社員S氏。果たしてその感想は?
「これまでずっと、完成形をWEBで見ていただけのOVER QUALITYシリーズ。実際の現場がどんな感じなのか、まったく想像もつかなかったんですが、それを直接肌で感じることができたことにまず感動しました。けれどはじめての撮影同行が、いきなりマイナス10度以下の世界って(笑)。しかもそんな中であの巨大テントや他の撮影道具を運搬して設営するわけですから。もうすぐわかりましたよ、『あ、これは生半可な現場じゃないぞ』って。加えて、天候や流氷の状況などに合わせて、その都度臨機応変に行動しなければならないという点には、とても難しさを感じました。だけどその甲斐あって、最後の1枚は本当に素晴らしかった。夕日に照らされた流氷の美しさは格別でしたね。初参戦ということもあるし、一生忘れることのできない光景でした」。