海や雪山、大清流など、日本全国の様々な超絶景スポットにスペシャルなシチュエーションを作り込み、かつてない最高の乾杯を実現してきたビール業界の異端児的プロジェクト、SAPPORO OVER QUALITY。第8回目となる今回は、日本三大カルストの一角として愛媛県と高知県に跨がり鎮座する、四国カルストからお届けします。そこは標高約1,400m。四国カルストの中でも最高峰となる天狗高原から見渡す大絶景は、まさにオーバークオリティ! 移り気激しい山の天候に振り回されつつも手に入れた、最ッッッ高の乾杯をここに!
スペシャルなロケーションもさることながら、SAPPORO OVER QUALITYがオーバークオリティたるもうひとつの所以。それが、超豪華なアウトドアセッティング。そこに必要な機材は超膨大。スタッフと同じく空送……なんてとてもムリ! と、いうわけで、今回の機材運搬にはフェリーを使用。見慣れた東京の街並みに別れを告げ、いざ四国へ出発!
機材も無事に合流し、クルーは早速現場へ急行。そして到着した四国カルスト。中でも最高峰を誇る今回の舞台、天狗高原を下から見上げて、スタッフ一同あんぐり。え……ちょっと遠すぎない? これをあの大荷物で歩くってこと? 答えはもちろん、はい、その通り。そんなケタ違いの労力こそ、SAPPORO OVER QUALITYのオイシイ糧となるのだ!
機材を運び切るまでの労力をほんのり想像しつつ、今日は楽しいハイキングだと言い聞かせて現場に向かうスタッフ一同。「うんうん。いつも通りいつも通り」。流石に8回目ともなると諦めも早い。けれど実際に歩いてみると、これがとにかく草深い! 最も深いところでは腰上までに伸びた雑草を分け進む作業は、想像以上の重労働。頑張れ……頑張れ……。
今日は楽しいハイキング。そう言い聞かせるにも限界を超えた、長い長い搬入群行の数往復目。気付けばスタッフ2名の姿が見当たらない。まさか……遭難? 奇しくも滲み出てきた霧に不安を煽られつつ目を凝らしてみれば、な〜んだ、抜け駆けコーヒーブレイク中じゃないですか。手にはアロマックス プレミアムゴールド。ひと息入れて、さぁもうひと踏ん張り!
すべての荷物を運び上げた頃、太陽は既に高い位置。ヤバい! 急がなきゃ! 長時間の搬入の疲れを癒す間もなく、クルーは大急ぎでサイトのセッティングに突入する。とはいえ、今回で本企画も8回目。流石にこれはサクサク行くでしょ。なんて高をくくっていたものの、ここも非常に草深く、計算外のタイムロス! 草に埋もれながら作業を急ぐ。
手間取りつつも立ち上がった超大型のティピテントは、お約束のガーランドで飾り付け。だけど今回はちょっと特別。なんと全長30mにも及ぶスーパーロング仕様を用意した! 意気揚々と取り付け始めると……あれ? なぜか急に霧が……。ま、山の天気だし。気を取り直して作業作業……うわ! 今度は急な突風が! なんだかとっても先行き不安!
いくら山の天気が変わりやすいとはいえ、さっきまでの青空は何処へやら。辺りは完全に霧に包まれた。考えたら、ここは標高約1,400m。霧というより、むしろここら一帯が雲に入ったという方が正しいのか。少し離れて見てみれば、我らがサイトはご覧の通り。まるでゲームに出てくる幻の庵のような有り様だ。このままじゃマズい! お天道さまカムバーック!!
雲ニモマケズ風ニモマケズ、どうにかテントとガーランドをセッティング。隣には、同時進行しているスピンオフ企画Kitchen by SAPPORO OVER QUALITYのリビング&キッチンも設置した。けれど、撮影はまだまだ続く。長かった搬入作業の影響で、スケジュールは全体に遅れ気味だ。もしも日が落ちた時のために、トーチを設置。見た目も良い。
大物のセッティングが整ったら、今度はディテールの詰めに入るスタッフ一同。こちらではKitchen by SAPPORO OVER QUALITYでフードデザインを担当する井川氏が、炭起こしの真っ最中。使用するのは、日本三大備長炭にも数えられる高知県の名産品、土佐備長炭。そこらの炭とはまったく違う、まるで金属のような『キンキン』音が心地良い。
フードデザイナー井川氏が炭を起こす中、こちらでは焚き火に使う薪を準備中。東京からMY斧を持参したスタッフによる、薪割りのデモンストレーションが行われていた。この時ばかりは、忙しく動いていた他スタッフも動きを止めて注目。一瞬の静寂の後、『パカーンッ!』という乾いた音が。イッパツ成功に、現場は喝采に包まれた。なんだこの一体感。
時おり、例の金属音のような澄んだ音を響かせながら、静かに燃える土佐備長炭。そこで焼かれるは、日本の一般的なアウトドア料理ではまずお目にかかれないであろうブラジル式バーベキュー、シュラスコ。その強烈に食欲を掻き立てる匂いと見た目に、撮影中のカメラマンも思わず垂涎。詳しくは後日公開のKitchen by SAPPORO OVER QUALITYにて。
※火気の使用は特別な許可を得た上で、十分に安全性に配慮し行っています。
あらかたのセッティングを終え、最後にテント内を整えれば準備は完了。後半一気にスパートをかけた甲斐もあり、夕暮れまでにはまだ余裕もある。残るはキッチンチームのフードの完成を待つだけだ。ようやく訪れたほんの一瞬のタイムポケットに、クルーもようやく安堵の表情。乾杯用のビールもスタンバイOK。あとは雲が晴れることを祈るのみ!
過去最も過酷な搬入を経て作り上げた、標高約1,400mでの豪華セッティング。しかし今や、その絶景は雲に包まれて見えやしない。このままでは終われない……。信じて待つこと1時間強。不意に風向きが変わった瞬間、雲はまるで魔法のように流れだした。待望の青空が顔を出し、山の稜線もバッチリ見える。今だ! 素早くヱビス マイスターをグラスに注ぎ、奇跡の逆転グランドスラム乾杯をキメる!
クルーの日頃の行いが功をなしたのか、はたまた山の神様の同情なのか。とにかく、ウソのような大逆転劇を巻き起こした今回のSAPPORO OVER QUALITY。そんなアメイジングな撮影に同行した、サッポロビール社員の声をここにお届けします。
「前回も相当過酷だと感じたんですけど、余裕で上回りましたね(笑)。とにかく搬入が大変で大変で。その分景色は、ここが日本とは思えないほどダイナミックな超絶景でしたが、それを見ることができたのも午前中の僅かな時間だけ。それ以降は雲に包まれて、終始真っ白。内心どうなることかと不安でした。けれど、そんな中でも決して諦めず、日没ギリギリまで撮影に取り組むスタッフの姿には、正直感動させられました。最後に晴れた瞬間は、『神は我に味方した!』と感じざるを得なかったですね。自然相手の撮影が如何に厳しく難しいのか。と同時に、信じる力がどれだけ大切なのか。その2つが実感できた貴重な撮影でした」。