アイデム、令和6年度地域別最低賃金改定における改定影響率速報値
アイデムは、今年 10 月以降に改定される地域別最低賃金が、パート・アルバイトの募集時賃金にどの程度影響を与えるのかを予測するため、改定前のパート・アルバイト募集時時給額を、当該年度の地域別最低賃金の目安額と比較した。
今年 1 月から 6 月の募集時時給データのうち、令和 6 年度地域別最低賃金額の目安よりも低い募集時時給データの割合 ( 改定影響率速報値 ) を求めた。ただし、今回集計の基準とした目安額は、令和 5 年地域別最低賃金に 50 円を加算したものであるため、今後の各都道府県での審議状況により実際に発効される令和 6 年度地域別最低賃金とは異なる場合がある。
なお、改定影響率速報値とは、対象データのうち、令和 6 年度地域別最低賃金の目安額を下回り、賃金の引き上げが必要となる ( 改定により地域別最低賃金を下回ってしまう ) 賃金データの割合。目安額が変わる可能性があり、これにより改定影響率も変動する可能性があるため、速報値としている。
東日本の集計地域では、改定影響率速報値が最も高い地域は「栃木県」の 56.6 %、次いで「神奈川県」の 54.0 %、「埼玉県」の 45.1 %となった。今年度の改定で地域別最低賃金が初めて 1,000 円を超える見込みとなっている「茨城県」「栃木県」「静岡県」では、いずれも改定影響率速報値が 4 割を上回った。一方で、「群馬県」は目安額では 985 円で 1,000 円を超えないことから、ほかの地域と比べるとその影響は小さいようだ。
西日本の集計地域では、改定影響率速報値が最も高い地域は「京都府」の 53.5 %、次いで「大阪府」の 49.4 %、「岡山県」の 46.6 %となった。西日本の集計地域では、改定影響率速報値が 4 割を超える地域が多い。
今年度の改定額の目安が 1,000 円を超えていない地域でも、引き続き募集を行うには募集時時給の見直しが必要な求人が多いようだ。
【調査概要】
2024 年 10 月以降に改定される地域別最低賃金が、パート・アルバイトの募集時賃金にどの程度影響を与えるのかを予測するため、求人メディア「イーアイデム」・採用ホームページ構築サービス「 Job ギア採促」を利用して公表されたパート・アルバイトの時給データをもとに、改定前パート・アルバイトの募集時時給額を改定される地域別最低賃金の目安と比較した
対象地域:東日本エリア ( 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・群馬・栃木・静岡 )
西日本エリア(大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・岡山・福岡)
集計期間: 2024 年 1 月~ 6 月
雇用形態:パートまたはアルバイト
賃金分類:時給
他条件:「深夜ワーク」を除く
集計対象データ数:東日本エリア 585,963 件 / 西日本エリア 278,264 件
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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