日本フードサービス協会、8月の外食売上高は前年を上回る109.3％

日本フードサービス協会(JF)は、会員企業(有効回収事業者数225社･店舗数36,164店)を対象とした2024年8月度の外食産業動向を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
　今年の8月は、観測史上最高の気温となった西日本をはじめ全国的に高い平均気温のなか、3つの台風が各地に大雨被害をもたらした結果、前年より土曜日が1日多い曜日周りであったにもかかわらず臨時休業や営業時間短縮の店舗が続出した。しかし、お盆休みと過去最多の訪日客数が外食需要を押し上げ、外食全体の売上は前年比109.3％となった。
　全体および業態別の対前年同月比は以下の通り
■全体【売上高109.3％･店舗数99.6％･客数104.7％･客単価104.4％】
■ファーストフード業態【売上高109.6％･店舗数100.4％･客数104.2％･客単価105.2％】
　FFは好調が続き全体売上は109.6％となった。業種別売上は、｢洋風｣は11日まで続いたパリ五輪の在宅需要やお盆需要が貢献し107.8％となった。「和風」は、新メニューの導入が奏功し116.3％。｢麺類｣は、猛暑に対応した冷たいメニュー、辛いメニューが売れ行き好調で110.9％となった。｢持ち帰り米飯/回転寿司｣は、台風の影響を受けたが土曜日が1日多かったことがプラスとなり102.4％となった。｢その他｣は、｢カレー｣の価格改定や｢アイスクリーム｣の季節キャンペーンで112.2％となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高109.9％･店舗数98.2％･客数106.0％･客単価103.8％】
　FRの全体売上は109.9％となった。業種別売上高は、｢洋風｣はメニュー改定や販促キャンペーンの実施で110.1％。｢和風｣は、台風による時短営業や南海トラフ地震情報によるイベント中止などがあったものの売上は好調で112.0％となった。｢中華｣は、テイクアウトのネット予約サービスの拡充などにより112.5％。｢焼き肉｣は、休日の国内需要とインバウンド需要が堅調で103.9％となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高103.7％･店舗数98.8％･客数100.0％･客単価103.7％】
　｢パブ･居酒屋｣は、南海トラフ地震情報や台風の影響もあったが、お盆の集客はおおむね堅調で、季節メニューの好調とあいまって、売上は103.7％となった。
■ディナーレストラン業態【売上高106.7％･店舗数98.8％･客数106.3％･客単価100.4％】
　DRは、台風による臨時休業で予約キャンセルもあったが、それを埋め合わせるだけのフリー客やインバウンド客があり売上106.7％となった。
■喫茶業態【売上高108.2％･店舗数99.5％･客数105.2％･客単価102.9％】
　喫茶業態は、台風で一部店舗が休業を余儀なくされるなど集客に影響が出たものの、新メニューや冷たいメニュー、季節キャンペーンなどが好評で、オフィスやターミナル、百貨店での営業が好調、売上は108.2％となった。

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