ホットペッパーグルメ外食総研、低糖質メニューへの関心を調査
リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、外食店での低糖質メニューへの関心についてのアンケートを実施した。
2017 年、多くの外食企業が取り組んだ低糖質メニューについて、消費者の認知や関心について調査した。
■外食店の低糖質メニューの認知は、シニア層に浸透の余地がありそう
外食店における低糖質メニューの導入について、認知状況を調べたところ、「知っている」 (50.5 % ) と「知らない」 (49.5 % ) がほぼ半々に分かれた。性年代別で見ると、 30 ・ 40 代女性では認知が 60 %を超え、
他の性年代よりも高い認知状況である一方、 50 ・ 60 代男性では「知っている」が 30 %台と他の性年代よりも低かった。圏域別では、首都圏で過半数の 52.4 %が「知っている」としており、他の圏域より多かった。
■直近 1 年、外食で低糖質メニューを食べたことのある人が 14.7 %
過去 1 年の外食店での低糖質メニューの実食経験について聞いたところ、全体では 14.7 %が「食べたことがある」としており、ハイペースで浸透してきている様子が窺える。性年代別には、 20 代男性が唯一 2 割超の 22.2 %が「食べたことがある」、
次いで、 30 代男性では 19.9 %が、 20 代女性では 19.1 %が実食経験ありとなっている。圏域別では、ここでも首都圏 (15.7 % ) が他の圏域よりもスコアが高かった。
■女性向けの低糖質のメニュー開発も外食業界には今後求められそう
外食店で導入している低糖質メニューについて、今後食べてみたいと思うかについて聞いたところ、全体では過半数の 52.6 %が「食べてみたいと思う」と回答。「過去 1 年に食べた」ことのあるスコアとは相当に開きがあることから、
まだまだノビシロが大きいことが分かった。現状の低糖質メニューはどちらかというと中年男性のメタボ対策向けに発信されているケースが多いように見えるが、性年代別で今後食べてみたいと思っている割合が高いのは、 1 位「 30 代女性」 (65.7 % ) 、
2 位「 20 代女性」 (65.0 % ) 、 3 位「 50 代女性」 (61.7 % ) と、女性向けの低糖質のメニュー開発も外食業界には今後求められそうだ。
■食べたい理由は「健康のため」が圧倒的多数。性年代により様々な理由の差も目立つ
今後、外食で低糖質メニューを食べてみたい理由は、 1 位「健康のために良さそう」 (80.0 % ) 、 2 位「ダイエットしたい」 (39.5 % ) 、 3 位「ダイエットというわけではないが、食事のバランスの中で、
時々取り入れたい」 (25.0 % ) であった。 20 ・ 30 代女性で「ダイエットしたい」が多かったり、 50 ・ 60 代男性で「糖質制限など、健康上の理由で」が多いなど、予想できそうな理由もある一方、
女性 60 代で「話題性があるので食べてみたい」 (17.5 % ) や 20 代男性で「意外とおいしそう」 (20.9 % ) など、性年代によって多様な理由で興味を持っている実態が明らかになった。
■食べてみたくない理由トップは「おいしくなさそう」。 40 ・ 50 代男性で特に課題に
食べてみたくない理由についても聞いてみたところ、 1 位は「おいしくなさそう」 (48.3 % ) 、 2 位「外食では食事の制限をしたくない」 (33.5 % ) 、 3 位「痩せる必要がない」 (26.4 % ) であった。
「おいしくなさそう」は、外食企業がメタボ対策でターゲットに設定していそうな 40 ・ 50 代男性で特に多く、外食企業としてはイメージアップや試食などで実態を訴求していく必要がありそうだ。
【調査概要】
調査名:外食市場調査 (2017 年 9 月分 )
調査方法:インターネットによる調査 ( 首都圏、関西圏、東海圏における、夕方以降の外食および中食のマーケット規模を把握することを目的に実施した調査の中で、外食の低糖質メニューについて、普段の食事で低糖質を意識しているか、
低糖質メニューの認知度や喫食経験、今後食べてみたいと思う / 食べてみたいと思わない理由などを聴取 )
調査対象:マクロミルの登録モニター / 首都圏 ( 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城 ) 、関西圏 ( 大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀県 ) 、東海圏 ( 愛知・岐阜・三重県 ) に住む 20 ~ 69 歳の男女 (n=10,472)
記事配信/外食ドットビズ(2017/11/20)
制作協力/外食ドットビズ