じゃらんリサーチセンター、「国内宿泊旅行ニーズ調査 2023~2024 冬」
リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター (JRC) 」は、国内宿泊旅行マーケット全体の活性化への貢献を目的に、旅行者の旅行意欲や行動予定を定期的に聴取しているが、今回は、「国内宿泊旅行ニーズ調査 2023 ~ 2024 冬」の結果を公表した。外食ドットビズでは、“年末年始 (12 月 28 日~ 1 月 3 日 ) を除く冬”に関する内容を掲載する。 ( ※都・府・県は省略 )
■冬の行き先ランキング 1 位は東京、旅行目的はテーマパーク等
年末年始を除く冬に、「旅行に行く予定である」又は「まだ予定はないが、旅行に行きたい」と回答した人 (n=2,252) から、行き先・旅行目的・消費金額・宿泊日数の予定を聴取したところ、行き先トップ 5 は東京、北海道、大阪、千葉、神奈川で、旅行目的は、東京・大阪・千葉は「テーマパーク ( 遊園地 ) ・動物園・博物館など」、北海道が「温泉や露天風呂」、神奈川県が「宿でのんびり過ごす」が最も多かった。
宿泊予定日数の中央値は、東京・千葉・神奈川が 1 泊、北海道・大阪が 2 泊。一人当たりの旅程全体での宿泊予定金額の中央値は、北海道・千葉・神奈川が 20,000 円、大阪が 12,000 円、東京が 11,500 円だった。また、一人当たりの現地消費予定金額の中央値は、東京・北海道・千葉で 20,000 円、大阪で 17,500 円、神奈川で 10,000 円だった。
■旅行先で利用される決済手段のトップは「クレジットカード」
さらに、 2023 年 11 月以降のいずれかの時期において「旅行に行く予定である」又は「まだ予定はないが、旅行に行きたい」と回答した人 (n=3,231) に対して決済手段について聴取した。旅行先で利用する決済手段のトップは「クレジットカード」で、特に高齢男性 (60 ~ 69 歳 ) の利用率が高くなった。若年層 (18 ~ 29 歳 ) で「スマートフォン OS 決済」や「 QR ・バーコード決済」の利用が他の年代より高く、 40 代以下の女性は現金利用率が他の年代より高くなった。また、全体の 37.5 %で旅行先でのキャッシュレス決済が利用できないことによる消費金額の減少を経験していた。若年層 (18 ~ 29 歳 ) では公共交通機関にてキャッシュレス決済が利用できなかったために機会損失が発生している傾向が、他の年代よりも強いことが分かった。
■キャッシュレス決済の普及による現地消費額の向上に期待
JRC 研究員の五十嵐大悟氏は、『今回、観光における決済方法に関する調査も行いましたが、クレジットカードによる決済がトップであり、特に高齢男性の利用率が高い傾向となりました。また全体の 37.5 %でキャッシュレス決済が利用できなかったことによる消費金額の減少を経験しているとの回答があり、若年層ではスマートフォン OS 決済や QR ・バーコード決済の利用も多く、多様な決済手段へ対応することは現地消費額の向上に通じるでしょう。また、若年層を中心として公共交通機関におけるキャッシュレス対応の要望があると考えられ、鉄道・路線バスや観光地の巡回バスなどにおける交通系 IC カードの相互利用の普及が求められていると考えられます。』と解説した。
【調査概要】
調査対象者:全国のインテージのインターネット調査モニター 3,231 人
調査時期: 2023 年 11 月 15 日~ 11 月 20 日
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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