日本フードサービス協会、6月の外食売上高は前年を上回る112.4％

日本フードサービス協会(JF)は、会員企業(有効回収事業者数228社･店舗数36,266店)を対象とした2024年6月度の外食産業動向を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
　今年の6月は、前年より土曜、日曜がそれぞれ1日多く、また梅雨前線の停滞で全国的に梅雨入りが遅く、雨天日が少なかったことにより、街の人出が増え、訪日外国人客の需要も変わらず堅調で、外食全体の売上は前年比112.4％となった。だが終わりの見えない物価高騰の中で、値頃感のある商品へ移行する消費者が増え、実質消費支出は減少傾向にある。
　全体および業態別の対前年同月比は以下の通り
■全体【売上高112.4％･店舗数99.7％･客数106.1％･客単価105.9％】
■ファーストフード業態【売上高111.9％･店舗数100.3％･客数105.4％･客単価106.1％】
　FFの全体売上は、好調が続き、前年比111.9％となった。業種別売上は、｢洋風｣は夜間メニューの充実、ランチメニューの値下げなどが貢献し110.7％。｢和風｣は、クーポンやアプリによる集客、新規出店などが奏功し112.2％。｢麺類｣は、新商品や冷たいメニューが好調で114.6％となった。｢持ち帰り米飯/回転寿司｣は、15日の｢父の日｣に向けたキャンペーンを展開、特に西日本では価格訴求型メニューへの反応が良く105.5％となった。｢その他｣は、｢アイスクリーム｣の価格割引キャンペーンが好評で127.8％となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高114.7％･店舗数99.1％･客数108.9％･客単価105.3％】
　FRの全体売上は、前年比114.7％となった。業種別売上高は、｢洋風｣は父の日をはじめ週末の客数増に接客要員などを増やして対応114.0％となった。｢和風｣は、食べ放題キャンペーンや訪日外客に人気のメニューが貢献し116.6％となった。｢中華｣は、生ビール割引キャンペーンなどにより113.9％。｢焼き肉｣は、土休日が多い曜日回りと団体客の取り込みで114.9％となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高106.8％･店舗数97.5％･客数104.3％･客単価102.3％】
　｢パブ･居酒屋｣は、｢パブ･ビアホール｣で雨天の少ない天候が売上を押し上げ、｢居酒屋｣では訪日外客の需要もあり、売上106.8％となった。
■ディナーレストラン業態【売上高111.2％･店舗数98.7％･客数108.5％･客単価102.5％】
　DRは、人手不足問題は深刻だが、夜間の利用がやや増え、訪日外客の底堅い支持と相まって、売上111.2％となった。
■喫茶業態【売上高109.8％･店舗数99.2％･客数103.2％･客単価106.4％】
　喫茶業態は、遅い梅雨入り、SNSを活用した集客、月後半の高気温に対応した冷たいドリンク類の好調などにより、売上は109.8％となった。

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