リクルート、外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査 -意向編
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、飲食店の人手不足で注目されているテーブルトップオーダー(座席に設置された専用端末を操作しての注文を指す)やセルフオーダー(QRコードやアプリを活用して消費者自身のスマートフォンでの注文を指す)、テイクアウト時のモバイルオーダー(自身のスマートフォンからの事前注文や決済等を指す)について、消費者に実施したアンケート結果を発表した。実態編に引き続き意向編を掲載する。
■今後のタブレットやスマホでの注文の利用意向は2021年調査と比べ増加傾向
今後のテーブルトップオーダー・セルフオーダー・モバイルオーダーの利用意向について尋ねた。「利用したい・計」がテーブルトップオーダーで72.4%、セルフオーダーで47.6%と、いずれも2021年調査の数値(順に70.1%、42.7%)を上回った。また、テイクアウト時のモバイルオーダーは51.5%の利用意向率であった。こうした注文方法が、人手不足というお店側の都合だけで進んでいるのではなく、利用者の支持・理解も進んできている実態が明らかになった。
■利用したい理由トップは「自分の都合の良いタイミングでオーダーできるから」
今後、外食店でテーブルトップオーダーやセルフオーダーを利用したい理由を尋ねたところ、「自分の都合の良いタイミングでオーダーできるから」が51.1%で最も割合が高く、2番目に「店員を都度呼ぶことに気が引けるときがあるから」で38.5%、3番目に「待ち時間によるストレスが減るから」で24.9%と続いた。トップ3の内容は2021年調査と同じであるが、選択割合は全体的に減少した。利用したくない理由を尋ねたところ、最も選択割合が高かったのは「自分のスマートフォンに余計なアプリなどを入れたくないから」だが17.6%と2割に届かない。他方、「利用したくない理由はない」の選択割合は54.0%で、2021年調査時から10ポイント以上増加して過半数となったことが示すように、抵抗感は急速に薄らいでいるようだ。性年代別では、利用したい理由として30~50代女性では「自分の都合の良いタイミングでオーダーできるから」「店員を都度呼ぶことに気が引けるときがあるから」、20代男女と30代女性で「1人でも利用しやすいから」が、それぞれ他の性年代に比べて割合が高い。
■今後、テイクアウトでモバイルオーダーを利用したい理由は「待ち時間のストレスが減る」
今後、外食店のテイクアウト利用時に、モバイルオーダーを利用したい理由については、「待ち時間によるストレスが減るから」が41.1%と最も割合が高く、「スマートフォン上で会計も完了して便利だから」が24.5%、「飲食全体の時間短縮が期待できるから(時間がないときに便利だから)」が20.4%と続く。逆に利用したくない理由では、「利用したくない理由はない」が50.0%で最も割合が高かった。性年代別では、他の性年代に比べると、30~50代女性では利用したい理由「待ち時間によるストレスが減るから」の割合が高く、40~60代女性では利用したくない理由「自分のスマートフォンに余計なアプリなどを入れたくないから」の割合が高い。中年女性は概ね、「待ち時間によるストレスが減る」ことへの期待が他の性年代より大きいながらも、スマホに余計なアプリを入れることへの抵抗感も他の性年代より大きい傾向がうかがえる。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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