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外食トピックス

リクルート、外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査 -実態編

リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、飲食店の人手不足で注目されているテーブルトップオーダー(座席に設置された専用端末を操作しての注文を指す)やセルフオーダー(QRコードやアプリを活用して消費者自身のスマートフォンでの注文を指す)、テイクアウト時のモバイルオーダー(自身のスマートフォンからの事前注文や決済等を指す)について、消費者に実施したアンケート結果を発表した。外食ドットビズでは、実態編と意向編に分けて掲載する。
■外食店でのテーブルトップオーダーの利用経験率は78.9%
 外食店における人手不足等を背景に注目されているテーブルトップオーダーやセルフオーダー、テイクアウト利用時のモバイルオーダーについて調査を行った。この種のデジタルツールの中では比較的早くから導入が進んでいたテーブルトップオーダーについては、78.9%が「利用した経験がある」という結果。うち23.0%はコロナ禍後に利用したと回答し、コロナ禍後にいっそう導入が進んでいることを感じさせられるデータとなっている。性年代別にみると、20代女性の利用経験率(86.9%)が最も高い一方で、60代男性の利用経験率(73.9%)は最も低い。また、圏域別では、首都圏(80.6%)で8割を超える利用経験率となっている。
■セルフオーダーの利用経験率は57.1%、若年層ほど高く20代女性は80.9%
 次に、近年普及してきたセルフオーダーの利用経験を尋ねた。導入され始めてからの歴史が浅い分、テーブルトップオーダーに比べると利用経験率は低いものの、すでに過半数の57.1%が「利用した経験がある」と回答。性年代別では、若年層ほど利用経験率が高い傾向にあり、20代女性の利用経験率(80.9%)が最も高い一方で、60代女性の利用経験率(37.3%)は最も低かった。また、圏域別では首都圏(59.9%)が最も高い利用経験率であった。
■テイクアウト利用時のモバイルオーダーの利用経験率は48.8%
 外食店のテイクアウト利用時に、WEBサイトやアプリを利用してのモバイルオーダーの利用経験を尋ねた。こちらも導入され始めてからの歴史が浅く、今回調査した3種類の注文方法の中では最も利用経験率が低く48.8%。ただし、コロナ禍中に多くの外食店がテイクアウトに取り組み始めたことに起因してか、テーブルトップオーダーより相対的にコロナ禍中・後から利用を始めた人の比率が高い。性年代別では、若年層ほど利用経験率が高い傾向にあり、20代女性の利用経験率(71.8%)が最も高い一方で、60代女性の利用経験率(29.4%)は最も低かった。また、圏域別では首都圏(50.0%)の利用経験率が唯一5割に達した。
■セルフオーダー、21年調査に比べ利用経験率が顕著に上昇(21年26.0%→24年57.1%)
 今回の調査結果を、2021年に行った調査と比較すると、テーブルトップオーダーでは、2021年調査では73.4%の利用経験率だったが、2024年調査では同78.9%と5.5ポイント増加した。一方、セルフオーダーについては2021年調査で26.0%であった利用経験率が2024年調査では57.1%となっており、2021年調査時はおよそ4人に1人であった利用経験者が、今回調査では2人に1人になった。急激に導入が進み、消費者の間に浸透してきている様子がうかがえる結果となっている。

【調査概要】
調査方法:事前調査で協力意向が得られたモニターの中から本調査の案内メールを通知
調査期間:5月31日~6月13日
回収率:78.3%(配信数10,616件/回収数8,309件)
有効回答数:8,230件(首都圏4,210・関西圏2,140・東海圏1,880)

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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