マイナビ、11月の全国アルバイト･パート平均時給は4ヶ月連続最高額更新

マイナビは、アルバイト･パート求人情報サイト｢マイナビバイト｣に掲載された求人広告データを集計した2024年11月度アルバイト･パート平均時給レポートを発表。11月の全国平均時給は、1,281円(前年同月比+47円/増減率+3.8％)と4ヶ月連続で過去最高額を更新した。なお、前年同月比は27ヶ月連続の増加となった。
■｢飲食･フード｣などが過去最高額を更新、｢配送･引越･ドライバー｣などは初の1,400円台に
　職種(大分類)別前年同月比は、全16職種中12職種が増加、4職種が減少となった。過去最高を更新した｢飲食･フード｣は1,157円(同+55円/5.0％)、｢販売･接客･サービス｣は1,181円(同+68円/6.1％)であった。また、｢配送･引越･ドライバー｣は1,465円(同+315円/27.4％)で調査開始以来初めて1,400円台となった。求人件数も前年同月比2.40倍と積極的な採用が続いている。さらに、｢工場･倉庫･建築･土木｣も1,426円(同+187円/15.1％)と初めて1,400円台となり、6ヶ月ぶりに最高額を更新した。｢2024年問題｣による人手不足に加え、年末から3月にかけて工事依頼が増える時期であることも時給上昇を後押ししたと考えられる。
■全エリアで前月比・前年同月比ともに増加、｢関西｣を除く6エリアで過去最高額を更新
　エリア別平均時給をみると、全7エリアすべてで前月比･前年同月比ともに増加。｢関東｣1,369円(前年同月比+53円/4.0％)、｢関西｣1,278円(同32円増/2.6％)、｢東海｣1,195円(同21円増/1.8％)、｢北海道･東北｣1,139円(同61円増/5.7％)、｢甲信越･北陸｣1,159円(同39円増/3.5％)、｢中国･四国｣は1,115円(同+30円/2.8％)、｢九州･沖縄｣1,143円(同27円増/2.4％)と、｢関西｣を除く6エリアで過去最高額を更新した。｢北海道･東北｣は、前年同月比が7エリアの中で最も上がり幅が大きく、3ヶ月連続で最高額更新となった。
　なお、各エリアの｢飲食･フード｣は、｢関東｣が1,219円(前年同月増減率+4.0％)、｢関西｣が1,145円(同+4.9％)、｢東海｣が1,137円(同+6.2％)、｢北海道･東北｣が1,053円(同+2.9％)、｢甲信越･北陸｣が1,091円(同+5.7％)、｢中国･四国｣が1,067円(同+6.6％)、｢九州･沖縄｣が1,066円(同+5.9％)であった。
■今月の都道府県TOPIC…移住相談数が最も多かった｢宮崎県｣に注目
　総務省｢移住相談に関する調査結果｣にて、2023年度で最も移住相談件数が多かったと発表された｢宮崎県｣に注目。平均時給は1,087円(前月比31円増、前年同月比55円増)で、九州･沖縄エリアでは相対的に低いものの、前月比では最も増加した。また、求人件数も前月比で1.17倍となっており、採用活発化がみられる。
　同社キャリアリサーチラボ研究員の元山春香氏は、『11月のアルバイト平均時給は1,281円で4ヶ月連続過去最高額の更新となりました。｢配達･引越･ドライバー｣｢工場･倉庫･建築･土木｣で時給上昇や求人件数の増加が目立ちました。年末の贈り物やネット通販のセール開催など配送や倉庫管理の需要が上昇し、時給上昇を後押ししたのではないでしょうか。建設業界はいわゆる｢2024年問題｣の時間外労働の上限規制に加えて、年末から3月の決算時期に工事依頼が増える繁忙期であることも人手不足に拍車をかけていることが考えられ、今後も時給上昇が続くことが予想されます。｢配送･引越･ドライバー｣は1年前の平均時給は1,150円と16職種の中で特に高いわけではなかったのですが、2024年4月の働き方改革関連法の法改正前後から上昇を続け、今月では全国平均で1,465円と、職種の中でも高時給の部類となりました。改めて法改正の影響の大きさがうかがえるとともに、今後人手不足が解消されていくのか注視していきます。』とコメントした。

記事配信・制作協力／外食ドットビズ