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外食トピックス

リクルート、外食店の「ダイナミックプライシング」に関する調査_賛否編

リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、このところ外食店で導入が目立っている「ダイナミックプライシング(同じメニューが時間帯や立地等で価格が変わる設定)」の認知率や利用状況、賛否等の消費者アンケートを実施した。「認知編」に引き続き「賛否編」を掲載する。
■「ダイナミックプライシング」が「納得できる」は過半数で2割弱の「納得できない」を上回る
 外食店への「ダイナミックプライシング」導入に対する納得感を尋ねたところ、「納得できる」と「やや納得できる」を合わせた「納得できる・計」が54.3%で、「納得できない」と「あまり納得できない」を合わせた「納得できない・計」の18.3%を大きく上回る結果となっている。性年代別では、「納得できる・計」の割合が最も高いのは30代女性で58.6%、逆に「納得できない・計」の割合が最も高いのは50代男性で23.8%であった。
■納得感のある価格設定トップは「同じメニューがランチやモーニングでは割安」で7割弱
 「ダイナミックプライシング」への納得感を設定方法別に尋ねたところ、「納得できる・計」のトップ3は「同じメニューの価格が、ランチやモーニングでは割安」(68.4%)、「同じメニューの価格が、夕方早めは割安(ハッピーアワー等)」(63.1%)、「同じメニューの価格が、深夜は割高(深夜料金等)」(58.1%)となっている。逆に、「納得できない・計」の割合が最も高かったのは、「混雑状況で変わる」で41.1%。昨今は、これと類似の考え方とも取れる、「行列に並ばなくても食べられる有料の優先権(いわゆるファストパスのようなもの)」も登場しているが、同じメニューに対しお金を多く払ったほうが優先される方式は、お店側としては利益率が上がる一方で、消費者側は不公平感を感じる場合もあるかもしれない。今後定着していくのか注視したい。
※ダイナミックプライシングの内容…「同じメニューの価格が、夕方以降は通常価格だが、ランチやモーニングでは割安価格」「同じメニューの価格が、夕方早めは割安価格で(ハッピーアワー等)、それ以降は通常価格になる」「同じチェーンで、店の立地(超都心・都市部・地方都市等)によって同じメニューの価格が変わる」「同じメニューの価格が、平日と土日祝で変わる」「同じメニューの価格が、深夜は割高価格になるが、それ以前は通常価格である」「同じメニューの価格が、天候で変わる(雨が降ると割安価格、他の時は通常価格)」「同じメニューの価格が、混雑状況で変わる」
■「納得できる」理由は「選択肢が増えるので良い」「経営が厳しいので仕方ない」など
 「ダイナミックプライシング」に納得できる/できない理由を尋ねたところ、納得できる理由のトップ3は「価格が安くなる時間帯を選ぶなど選択肢が増えるので良い」(36.5%)、「飲食店も経営が厳しいと思うので仕方ない」(32.5%)、「価格戦略は企業や店舗が決めれば良いと思う」(29.4%)となっている。納得できない理由のトップ3は「価格が複雑になるのは歓迎しない」(20.5%)、「考えすぎて気軽に利用できなくなってしまう」(20.2%)、「場所や時間によって高かったり安かったりするとストレスに感じる」(19.2%)であった。性年代別に見ると、納得できる理由では30・40代女性で「飲食店も経営が厳しいと思うので仕方ない」、納得できない理由では20・30代女性で「考えすぎて気軽に利用できなくなってしまう」の回答割合が、他の性年代よりも高かった。

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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