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Let's Try TRIANGLE WORLD

「トライアングルブラック」をウーロン茶と合わせる。雲の上に浮かぶ漆黒のテーブルマウンテン、その超常的な姿に、太古の時代に紛れ込んだ、自分の姿を見た。

BLACK 世界の絶景
ロライマ山(ベネズエラ/ガイアナ/ブラジル)

ベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの3国にまたがり、テーブルのように平らな山頂と切り立った崖を特徴とするテーブルマウンテン(標高2,810m)。地球最古の岩盤や古代の生物・植物が今も残り、アーサー・コナン・ドイルの小説「失われた世界」のモデルになったことで知られる。雲海を突き抜けて屹立する神秘的なシルエットは“陸に浮かぶ軍艦”と称され、現地の人々からは“偉大(ロライマ)な山”と讃えられている。

  • ロライマ山 photo01
  • ロライマ山 photo02
  • ロライマ山 photo03
  • ロライマ山 photo01
  • ロライマ山 photo02
  • ロライマ山 photo03

【ロライマ山への行き方】

ベネズエラ・カラカスのシモン・ボリバル空港に直接向かうルートもあるが、カラカスは治安が悪いことで有名。ブラジルを経由して、陸路でベネズエラに入るのが安全だ。その後、旅の拠点となるサンタエレナからツアーを申し込み、往復5泊6日のトレッキングでロライマ山の頂を目指す。また、ヘリコプターの遊覧飛行で山頂を眼下に見下ろし、天候が良ければ山頂に着陸できるツアーもある。

日本からブラジルのマナウスへ 飛行機で約39時間

いざ、地球の裏側へ。ロライマ山への道のりは、果てしなく長い――。ベネズエラのサンタエレナへ向かうために、目指すはブラジルのマナウス。アメリカを経由して行くか、ドバイでトランジットするか、ヨーロッパのルートでいくか。行き方はさまざまだが、いずれにしても2日近くかかる大移動であることに変わりはない。トランジットの待ち時間が短いドバイルートを選んでも、マナウスまでは約39時間を要する。まずは、成田からドバイへ10時間40分のフライト。ドバイ国際空港のカフェで5時間ほど待機し、サンパウログアルーリョス国際空港行きの飛行機に乗り込む。そこからまた、約15時間のフライト。きたるロライマ山に備え、たっぷりと睡眠をとって体を休めておく。その後、サンパウログアルーリョス国際空港で約4時間の接続待ちをし、ようやくマナウス行きの飛行機に乗り込んだ。

マナウスからサンタエレナまでバスとバン、タクシーで約16時間

約4時間後にエドゥアルド・ゴメス国際空港に到着。そこから電車で1時間ほどの場所にある街マナウスは、ブラジルらしい明るさに満ちた街だ。ラジル北部に位置する経済や交通の中心地で、メルカド(市場)は多くの人でごった返している。アマゾン地方の珍しい河魚や果物に目を奪われながら、サンタエレナ行きのバス停を目指す。ところが、そのバス停が見つらない。大きなバックパックを背負い、人混みをかき分けながら走り回る異邦人を、周囲の人が怪訝そうな表情で見る。額に汗し、息を切らしながらバスを見つけたのは出発の3分前だった。

大きく揺れるオンボロバスと小型バンを乗り継いで約15時間後、ブラジルとベネズエラの国境の町パカライマにたどり着く。ブラジルの名物料理シュラスコでエネルギーを補給し、つかの間の休息。その後、タクシーに乗り込み、30分ほどかけてサンタエレナへ。まだ明るいうちに到着したこの街で宿をとり、ロライマ山への期待を膨らませながら眠りについた。

サンタエレナからロライマ山 5泊6日のツアーへ

随分遠くまできたが、ここまでは助走。いよいよ本当の旅の始まりだ。翌朝、サンタエレナからジープに乗り込み、走ること3時間。クルマを降りて麓の村で入山料を支払い、トレッキングがスタートする。初めは緩やかな道が続き、トレッキングというよりはハイキングに近い感覚。テントや6日分の食糧をガイドが担いでくれるのも救いだ。だだっ広草原を黙々と進む中、徐々に近づいてくるロライマ山の圧倒的な存在感に胸が高鳴る。

山頂に近づくにつれ、道は険しさを増してくる。ハイキング感覚もどこへやら、行く手を阻むように流れる大きな川では、ガイドが先に向こう岸まで泳いで渡り、ロープを木にくくりつけている。どうやらそのロープをつたって川を渡れということらしい。靴をビニール袋に入れ、腰くらいの高さの水位の川の中を進む。

やっとの思いで宿泊ポイントにたどり着くと、テントがあらかじめ準備されていた。「夕飯は30分後だから、テントでゆっくり休むといいよ」とガイド。サバイバルな行程が続く中で、疲れた身体を労ってくれるガイドの存在は必要不可欠だ。

4日目、いよいよ山頂へ。数百メートルの崖を一気に登る険しい行程をゆく。急傾斜の山道を進み、崖をよじ登り、いくつもの難所を必死に越え、ついに頂上へ。雲海を眼下に望む遙かなる頂には、太古の生物や植物が生息する“地球最後のロストワールド(失われた世界)”が広がっていた。

日本からブラジルのマナウスへ 飛行機で約39時間
マナウスからサンタエレナまでバスとバン、タクシーで約16時間 - サンタエレナからロライマ山 5泊6日のツアーへ
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