「サッポロ生ビール黒ラベル」のおいしさを支える "微細な泡"の新しい測定方法を開発し、日本農芸化学会で発表
これからも生ビールのおいしさを徹底的に研究していきます
サッポロビール(株)は、新たに「泡の再生力」に着目した評価測定方法を開発し、3月25日に(公社)日本農芸化学会2024年度大会(注1)で研究内容を発表しました。
ビールにとって泡は、見た目の美しさだけでなく、容器に注がれたビール中の、炭酸ガスや香りの急な発散を防ぐことや、空気との接触による酸化を防止する役割も担っており、ビールのおいしさを構成する重要な要素です。
泡は時間が経過すると消失しますが、適切な条件で容器に注いだ「サッポロ生ビール黒ラベル」は微細な泡(以下、フロスティミスト)が多いため、ビール飲用後に容器をテーブル等に置いた際の刺激により泡が再び生成する量(以下、泡の再生力)が優れていることを発見しました。本研究では、この「泡の再生力」を安定的に測定できる装置を新たに開発しました。この装置の開発により、「泡の再生力」を数値として定量化することに成功しました。さらにフロスティミストについては、これまでその量を視覚的にしか判断できませんでしたが、人が見たままの色域を再現可能な二次元色彩計(注2)を用いて、フロスティミストを撮影し、データ解析を行うことでフロスティミストを数値として定量化することに成功しました。これらの研究に加え、なぜ「サッポロ生ビール黒ラベル」の「泡の再生力」が優れているかについて究明を進めており、ナノレベルの微粒子解析を行ったところ、特定サイズの粒子比率と泡の再生力に相関があることを発見しました。
当社はこれまでも、そしてこれからも黒ラベルのおいしさを追求し、進化させていきます。
(注1)(公社)日本農芸化学会は、1924年に設立されたバイオサイエンス・バイオテクノロジーを中心とする多彩な領域の研究者、技術者、学生、団体等によって構成される学術団体であり、国内の大学・研究所・企業などに所属する多くの研究者によって構成・運営されています。2024年度大会は3月24日~27日(会場:世田谷区・東京農業大学)に開催されました。日本農芸化学会ホームページ:https://www.jsbba.or.jp/
(注2)静岡大学下平教授(現・特任教授)と(株)パパラボ社の共同研究で開発された「特殊フィルター」を採用
することで、人が見たままの色域を再現できる。また、2次元(面)による測色により、人が見たままの色
を“忠実に再現・測定”し、色にとどまらず、質感や絵柄までを比べることができる。
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