ニュースリリース

2023年 サッポロビール事業方針

ビールの魅力化推進と新市場創造で「お酒」の新しい魅力を提案

サッポロビール(株)は、経営理念である「新しい楽しさ・豊かさをお客様に発見していただけるモノ造りを」を原点に、ビールの魅力化推進と新市場創造で「お酒」の新しい魅力を提案していきます。

1. 2022年の振り返り
新型コロナウィルスの影響は引き続き残りましたが、行動制限が緩和されたことで業務用酒類市場は回復傾向を示し、2021年を上回りました。
一方、家庭用酒類市場では、2020年10月の酒税税率改正以来、新ジャンルからビールやRTD(注1)へのシフトが継続しており、2022年にはRTDが新ジャンルの市場規模を容量ベースで上回りました。また、RTS(注2)をはじめとした新しい「お酒」の台頭も見られています。

当社は、リアルイベントでのビール体験機会の創出やデジタルを活用したブランドのファンコミュニティー活性化などを通じた独自のビールマーケティングを展開し、ビール計売上は前年比110%となりました。また、新ジャンルとRTDカテゴリーでは主要ブランドへの集中戦略が奏功し「サッポロ GOLD STAR」が前年比105%、「サッポロ 濃いめのレモンサワー」が前年比136%となり、RTDカテゴリー全体でも前年比103%となりました。新領域として取り組んだRTSカテゴリーも前年比101%と伸長し、市場の活性化にも貢献しました。
(注1)RTD:Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
(注2)RTS:Ready to Serve の略。氷やソーダなどで割るだけで飲めるリキュール。

2. 2023年の事業方針  
コロナ禍によるライフスタイルや価値観の変化に加え、円安・物価高騰を背景に、お客様にとっての「お酒の意味」や「お酒との関わり方」が見直され始めています。当社は多様なビールブランドをもつ強みを生かし、その「個性」と「物語」でビールの魅力化を推進するだけでなく、新しい「お酒」の選択肢を提供し、新市場創造を目指します。

1)個性と物語によるビールの魅力化で日本のビール市場を牽引
「ビール」に独自のお客様のブランド選択理由と競争軸を創出するマーケティングを強化します。
■黒ラベルブランド
生のうまさ体験機会の創出と独自の世界観への共感醸成により、新たなお客様の獲得と熱狂的なファンの創造を目指します。完璧な生ビールが体験できるリアル接点の拡充や、好評のTVCM「大人エレベーター」シリーズに加え、新たなTVCM「丸くなるな、☆星になれ。」を展開します。また、家庭用・業務用横断型の消費者キャンペーンを実施し、ご家庭でも、飲食店でも、お客様に黒ラベルを楽しんでいただける施策を展開します。

■ヱビスブランド
「Color Your Time!」のコンセプトを具現化するアクションとして、新コミュニケーション、新リアル体験、新・商品ラインが一体となった独自の戦略を推進します。コミュニケーションでは「幸せ、ふくらむ。」をテーマに「おめでとう」「ありがとう」「うれしい」のそばに寄り添い、幸せが増幅する共感を描きます。また、独自資産を活用したリアル体験戦略として「YEBISU BREWERY TOKYO」を開業するとともに、同所でのビール醸造にも携わる若手醸造家が生み出す独創的な新・商品ライン「CREATIVE BREW」を始動し、多彩なおいしさと楽しさをお届けするヱビスブランドのさらなる魅力化を目指します。

その他「サッポロラガービール」「サッポロ クラシック」「サッポロ SORACHI1984」といった個性と物語をもつ多様なビールブランドにもより一層の磨きをかけ、さらなる成長を目指します。また、世界で唯一、大麦とホップの両方を「育種」し、「協働契約栽培」しているビール会社として、当社がこれまで開発したホップ品種による国産ホップ100%のビール「NIPPON HOP」シリーズを発売し、ビール文化の発展と継承にも貢献していきます。

2)新しい「お酒」の選択肢の提供と新市場創造による成長  
お客様の「お酒」との関わり方、楽しみ方が多様化していることを背景に、当社は「お客様とお酒との新たな関係」を創ることが必要不可欠であると考えています。新しい「お酒」の選択肢として、約100年に及ぶホップ研究の歴史・味づくりの知見を活かしたIPAタイプのノンアルコールビール「サッポロ 酔わないCRAFT」を新発売します。また、微アルコールビールテイスト「サッポロ The DRAFTY」は商品リニューアルと新コミュニケーションの展開により、ノンアルコールとは異なる価値を訴求し微アルコール市場の確立と活性化を目指します。

RTDでも、中長期的な成長カテゴリーとして、既存ブランドの強化はもとより新しい定番となる食中酒の創造をテーマとした新商品提案を強化します。また、伸長するRTSなどワイン&スピリッツ事業の商品ラインナップも含め、アルコール度数や機能など様々な提案軸で、多様な「お酒」の楽しみ方を提案し、新市場創造による成長を目指します。

リーズナブル価値訴求のカテゴリーでは、投資ブランドの集中化をはかります。
発売以来、継続的な成長を遂げている「サッポロ GOLD STAR」をリニューアルします。また、RTDカテゴリーでは、定番の「サッポロ 濃いめのレモンサワー」を中心に、市場でのプレゼンスアップによる成長を目指します。本年稼働する仙台工場製造ラインにより、さらなる事業成長を実現する体制を構築していきます。

サッポログループでは、中期経営計画2023-26の策定にあたり、サステナビリティ重点課題を全面的に見直しました。当社においても、気候変動に対応した原料開発や、循環型社会の構築にむけた環境配慮型の容器包装開発など、事業活動を通じて人々と地域社会のWell-beingに貢献します。

<2022年実績および 2023年計画>
(注)2022年実績およびそれに基づく前年比はすべて速報値。

※1 商品ブランド単体
※2 ビールテイスト飲料には、ノンアルコールビールテイストおよび微アルコールビールテイストを含む。
単位:万ケース (ビールテイスト、ビールテイスト飲料は 633ml×20 本換算。RTD は 250ml×24 本換算)

単位:億円 金額は 1,000 万円の桁を切り捨て。

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