国産ホップ「ソラチエース」生産量拡大開始
「サッポロ SORACHI1984」の国産「ソラチエース」100%への挑戦
サッポロビール(株)は当社商品「サッポロ SORACHI1984」における国産「ソラチエース」の使用量アップ(注1)を目指し、生産量拡大(注2)に向けた取り組みを開始しました。
2019年9月から当社北海道原料研究センターにおいて苗の増殖に着手し、いよいよ本年6月29日に北海道上富良野町にある生産者の畑にて苗の植え付けを始めました。2021年から収穫を開始し、2022年には450kg程度の収穫を予定しています。
「ソラチエース」は当社が1984年に品種登録し、今や世界的に有名となった(注3)ホップです。「サッポロ SORACHI1984」は「ソラチエース」のみを使ったビールで、「王道だけど個性的な味わい」に加え「ソラチエース」の持つストーリーに、多くのお客様から共感をいただいています。「日本生まれのホップだからこそ、日本の生産者が育てた「ソラチエース」を使ったビールを作りたい」という想いから、国産の「ソラチエース」を100%使用した「サッポロ SORACHI1984」という夢への一歩を踏み出しました。
当社は「サッポロ SORACHI1984」の新しいストーリー作りを通じ、さらなる“わくわく感”を提供していきたいと考えています。
(注1)現在販売している「サッポロ SORACHI1984」のホップは、アメリカ産「ソラチエース」使用、国産「ソラチエース」一部使用。
(注2)別のホップ品種からの植え替えを行っている。
(注3)世界中の有名ブルワリーが同品種を用い、商品名や商品特長に同品種を謳った商品を販売している。
(注4)サッポログループ サステナビリティ方針 <https://www.sapporoholdings.jp/csr/plan/>
(注5)お客様に「おいしさ」と「安全・安心」を提供するために、ビールの主原料である麦芽とホップを栽培から加工プロセスまで、生産者とサプライヤーと共につくり上げるサッポロビール独自の原料調達システム。そのシステムは、以下の3つの柱から成り立っています。①大麦とホップの産地と生産者が明確であること②生産方法が明確であること③サッポロビールと生産者の交流がされていること。
①「ソラチエース」苗生育の様子
培養苗の増殖から始まり、温室で生育させた後、生産者の畑に植え付けます。
2019年9月 | 培養苗の増殖(約20本から、2020年1月までに約1,000本まで) |
2020年2月 | 培養苗の移植と順化 |
2020年2月下旬 | 1回目の鉢の移し替え |
2020年4月 | 2回目の鉢の移し替え(生育の良い約900本を選び、大きい鉢へ) |
2020年6月19日 | 生産者の畑にて、前品種の抜根 |
2020年6月29日 | 「ソラチエース」植え付け開始 |
②「ソラチエース」の歴史
当社のホップ育種開発におけると「ソラチエース」開発は以下の通りです。また「ソラチエース」の歴史をまとめたムービー(4分半)もございますので、ぜひご確認ください。
→https://www.youtube.com/watch?v=vpJtIRjkTrY&feature=youtu.be
③当社の「ソラチエース」への想い
「ソラチエース」は当社が1984年に品種登録をし、今や世界的に有名となった(注3)伝説のホップであり、この「ソラチエース」だけを使ったビールが「サッポロ SORACHI1984」です。現在使用している「ソラチエース」の大半は、世の中に注目されるきっかけとなったアメリカ産ですが「日本生まれのホップだからこそ、日本の生産者が育てた「ソラチエース」を使ったビールを作りたい」という想いがあります。そこでこの度「ソラチエース」故郷の地である北海道上富良野町において、国産「ソラチエース」を増やすという一歩を踏み出しました。
モノよりもコトを重視する傾向が強まり、自分のライフスタイルに合うかで商品を選ぶ傾向が強まる中「サッポロ SORACHI1984」は「王道だけど個性的な味わい」に加え「ソラチエース」が持つストーリーに共感いただいています。今後はさらに、国産「ソラチエース」100%使用の夢に向かった新しいストーリー作りを通じ、さらなる“わくわく感”を提供したいと考えています。
サッポログループでは、サステナビリティ方針(注4)「大地と、ともに、原点から、笑顔づくりを。」を掲げ、当社は1876年の開拓使醸造所創業の当初から「おいしいビールをお届けしたい」という一貫した想いで、畑からのおいしいビールづくりを140年以上続けてきました。いま世界では、持続可能な社会の実現に向け様々な取り組みがなされ、最近ではコロナ禍の中で人と人の繋がりや地域の大切さが再認識されています。大麦とホップの両方を「育種」し、「協働契約栽培(注5)」している世界で唯一のビール会社として、「ソラチエース」の国内生産量拡大をきっかけに、ホップ生産者、そして、ホップを栽培している地域と共に、将来にわたって国産ホップを使ったビールが楽しめる世界を次世代にも残していきたいと考えています。
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