ニュースリリース

軽量化したビール用缶蓋が「第43回木下賞」を受賞

~アルミ使用量削減で年間最大約1,200トンのCO2削減効果~

サッポロビール(株)は「ビールテイスト飲料用軽量アルミ缶蓋の開発」において(公社)日本包装技術協会が主催する「第43回木下賞 改善合理化部門」(注1)を6月18日に受賞しました。
この開発した技術により、缶蓋の約7%軽量化を実現しました。当社が使用するビールテイスト製品(注2)の缶蓋すべてを同品に切り替えた場合、2018年実績で約1,200トンのCO2排出量の削減効果が見込まれます。
同品の特長は、形状を工夫し缶蓋表面にビード形状(注3)を採用することで、缶蓋を薄くしながらも従来缶蓋と同等の品質を確保したことです。さらに、製缶メーカー、ビールメーカーともに大がかりな設備投資が要らず、ビールメーカーにおける生産工程の調整もほぼ不要なため、業界内への展開が容易です。
同品は、大和製罐(株)が設計製造を行い、当社が実用化評価を実施した協働の取り組みです。
当社は、2018年5月から千葉工場製品に先行導入し、既に同缶蓋を用いて2億缶を超える製品を出荷しています。今後順次他工場への展開を開始する予定で、環境にやさしいパッケージとして業界標準を進めていきたいと考えています。
 
1. 受賞内容
第43回木下賞 改善合理化部門 「ビールテイスト飲料用軽量アルミ缶蓋の開発」
サッポロビール(株)、大和製罐(株)
2. 受賞式
2019年6月18日 (公社)日本包装技術協会定時総会
3. 特長
①アルミ元板の厚さを変更(0.235㎜→0.215㎜)。
 缶蓋1枚当たりのアルミ使用量を約7%削減(3.1g→2.9g)。
②缶蓋の外周部にビード形状(注3)を追加して剛性を強化。
 内容物に対する耐圧強度を保ち、従来缶蓋と同等の品質(開け易さ等)を確保。
③製缶メーカー、ビールメーカーともに大がかりな設備投資が不要。

左:従来缶蓋、 右:軽量缶蓋

授賞式

(注1)木下賞:(公社)日本包装技術協会の第二代会長 故 木下又三郎氏の包装界に対する多年の功績を記念して創設された表彰事業。毎年その年度において、包装の研究・開発に顕著な業績をあげたもの、包装の改善・合理化に顕著な業績をあげたもの、包装の新規分野創出に顕著な業績をあげたものに対して授与される。
(注2)ビール、発泡酒、新ジャンル、ノンアルコールビールテイスト飲料
(注3)缶蓋表面に施した溝状の凹凸のこと。
以上

このページの情報に関するマスコミの方からのお問い合わせはこちらまでお願いいたします。