マイナビ、2025年2月の全国アルバイト・パート平均時給レポートを発表
マイナビは、アルバイト・パート求人情報サイト「マイナビバイト」に掲載された求人広告データを集計した2025年2月度アルバイト・パート平均時給レポートを発表。2月の全国平均時給は、1,266円(前年同月比+33円/増減率+2.7%)と前年同月比は30ヶ月連続の増加となったが、3ヶ月連続で前月(1月=1,270円)を下回った。
■「飲食・フード」と「警備・清掃・ビル管理」は調査開始以来最高額を更新
職種(大分類)別では、全16職種中11職種が前年比増、5職種が前年比減。「飲食・フード」は1,158円(前年同月比+48円/増減率+4.3%)で調査開始以来最高額となった。また、「警備・清掃・ビル管理」は1,157円(同+58円/5.3%)で同じく最高額を更新している。全体の求人件数は、前月比・前年同月比ともに増加しており、調査開始以来最高額を更新した「飲食・フード」は前月比1.15倍と採用意欲の高まりがみられた。
■全7エリア中5エリアで前月比減、「中国・四国」は唯一前月比で増加し過去最高額を更新
エリア別平均時給をみると、全7エリア中「関東」「関西」「北海道・東北」「甲信越・北陸」「九州・沖縄」で前月比減となった。一方で、「中国・四国」は1,132円(前月比4円増、前年同月比69円増)と前月に引き続き過去最高額を更新した。
なお、各エリアの「飲食・フード」は、「関東」が1,221円(前年同月増減率+3.1%)、「関西」が1,153円(同+5.7%)、「東海」が1,142円(同+6.5%)、「北海道・東北」が1,065円(同+3.6%)、「甲信越・北陸」が1,102円(同+7.1%)、「中国・四国」が1,074円(同+7.0%)、「九州・沖縄」が1,068円(同+6.1%)であった。
■都道府県TOPIC…国際的な博覧会まで1ヶ月を切った「大阪府」に注目
今回は、国際的な博覧会まで1ヶ月を切った「大阪府」に注目。平均時給は1,284円(前月比8円減、前年同月比24円増)で昨年5月以降1,300円前後を維持している。また、近隣の「滋賀県」は1,206円で前年同月比65円増、「奈良県」は1,221円で同48円増と大幅に増加。中でも「和歌山県」は1,197円で同132円増にのぼった。開催に伴う観光需要の波及が期待されており、関西エリア全体として採用活動が活発化していることが推察される。
同社キャリアリサーチラボ研究員の元山春香氏は、『2025年2月のアルバイト平均時給は1,266円となり、時給の上昇は前月に引き続き落ち着きをみせています。ただし前年同月と比べると30円以上高く、毎年時給の変動が落ち着く傾向にある冬季においても時給額は例年より高い水準に底上げされていることがわかります。また、「飲食・フード」では、全国・三大都市圏ともに時給が堅実に上昇しており、今月も最高額となっています。大手小売り・飲食チェーンでは、パートの時給引き上げに合意したというニュースもありました。「飲食・フード」は、他の職種に比べて時給が低めですが、アルバイト人材を多く必要としている職種でもあり、人手確保のために賃上げの動きが続くのではないかと考えられます。4月にかけては大学生や主婦層の応募が増え、採用市場が活発化することが予想されます。新年度に向けて企業が採用計画を固める時期とも考えられますので、今後の各職種の動向に注目していきたいと思います。』とコメントした。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
過去の記事はこちら
