JBRC、1月度東名阪三大都市圏アルバイト・パート募集時平均時給調査
リクルートの調査研究機関「ジョブズリサーチセンター(JBRC)」は、三大都市圏(首都圏・東海・関西)における2025年1月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」結果を公表。本調査は、同社が企画運営する求人メディア「TOWNWORK」「fromA navi」に掲載された求人情報より、「アルバイト・パート」募集の求人情報を抽出し、募集時平均時給を集計したもの。
三大都市圏における1月の平均時給は、前年同月(1,180円)より40円(前年比3.4%)増の1,220円となった。職種別では、過去最高額(2018年3月度以降の集計データによる)を更新した「フード系(1,192円)」(前年同月比+46円/4.0%)、「製造・物流・清掃系(1,235円)」(+51円/4.3%)、「事務系(1,320円)」(+71円/5.7%)をはじめ、「販売・サービス系(1,183円)」(+33円/2.9%)、「営業系(1,259円)」(+23円/1.9%)、「専門職系(1,402円)」(+63円/4.7%)と全職種で前年を上回った。
首都圏の平均時給は、前年同月(1,222円)より28円(2.3%)増の1,250円となった。職種別では、「フード系(1,227円)」(+40円/3.4%)や「販売・サービス系(1,215円)」(+27円/2.3%)など5職種で前年を上回った。
東海の平均時給は、前年同月(1,199円)より51円(4.6%)増の1,150円となった。職種別では、「フード系(1,136円)」(+59円/5.5%)や「販売・サービス系(1,122円)」(+39円/3.6%)など全職種で前年を上回った。
関西の平均時給は、前年同月(1,143円)より59円(5.2%)増の1,202円となった。職種別では、「フード系(1,153円)」(+50円/4.5%)や「販売・サービス系(1,150円)」(+38円/3.4%)など全職種で前年を上回った。
なお、三大都市圏以外のフード系の平均時給は、北海道1,104円、東北1,040円、北関東1,097円、甲信越・北陸1,090円、中国・四国1,045円、九州1,045円とすべてのエリアで1,000円を超え、全国平均は1,158円であった。
■三大都市圏「フード系」「製造・物流・清掃系」「事務系」で過去最高額を更新、フード系は5ヶ月連続の更新
ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子氏は、『三大都市圏における1月度の平均時給は、前年同月より40円増加の1,220円でした。職種別では、「フード系」「製造・物流・清掃系」「事務系」で過去最高額を更新し、「フード系」は5ヶ月連続での更新となりました。この時期の賃金は、年末年始の求人募集が活発になる12月に向けて上昇し、1月に落ち着く傾向がありますが、今年は継続して上昇しました。これまでの継続した人材不足に加えて、インバウンドなどによるさらなる需要増加も背景にあると考えられます。過去最高額を更新した「製造・物流・清掃系」では、期間限定で時給を上げて募集している引っ越し求人が多く見られました。4月の就職や転勤増加を見越し、人材獲得に動いているようです。フード系は5ヶ月連続で上昇しており、高い時給設定だけではなく、アルバイト・パートにも能力や勤務時間に合わせた昇給制度、ボーナス支給の制度を設けることで他社と差別化を図る求人が見られました。チェックシートを用いて、業務の習得状況を雇い手・働き手双方で認識し、次のステップアップや、それに応じた評価や昇給の仕組みを導入する事例もあります。働き手にとっては、自身のスキルが可視化され、今後どんな業務を覚えるとよいのか分かりやすく、雇い手にとっても従業員の業務習得を促すことができるため、双方にとって好循環となる取り組みでしょう。』とコメントした。
※首都圏…東京・神奈川・千葉・埼玉、東海…愛知・三重・岐阜・静岡、関西…大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山
※東北…宮城・青森・岩手・秋田・山形・福島、北関東…栃木・群馬・茨城、甲信越・北陸…山梨・長野・新潟・石川・富山・福井、中国・四国…広島・岡山・山口・島根・鳥取・香川・徳島・愛媛・高知、九州…福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄
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