マイナビ、2025年1月度アルバイト・パート全国平均時給レポートを発表
マイナビは、アルバイト・パート求人情報サイト「マイナビバイト」に掲載された求人広告データを集計した 2025 年 1 月度アルバイト・パート平均時給レポートを発表。 1 月の全国平均時給は、 1,270 円 ( 前年同月比 +21 円 / 増減率 +1.7 % ) と前年同月比は 29 ヶ月連続の増加となったが、 2 ヶ月連続で前月 (2024 年 12 月= 1,278 円 ) を下回った。
■「アパレル・ファッション関連」が過去最高額を更新
職種 ( 大分類 ) 別では、前月比で減少する職種が多いなか、「アパレル・ファッション関連」は 1,154 円 ( 前月比 38 円増、前年同月比 19 円増 ) で過去最高額を更新した。新春セールへの対応や春節によるインバウンド需要増加を見込んで、積極的に採用が行われたと考えられる。「配送・引越・ドライバー」は 1,454 円 ( 同 102 円増、 305 円増 ) で時給が上昇し、求人件数も前年同月比 2.65 倍と、積極的な採用意欲が見受けられた。
前年同月比は、全 16 職種中 11 職種が増加、 1 職種が横ばい、 4 職種が減少した。「飲食・フード」は 1,155 円 ( 前年同月比 +48 円 /4.3 % ) 、「販売・接客・サービス」は 1,168 円 ( 同 +52 円 /4.7 % ) であった。
■全 7 エリア中 5 エリアで前月比減、一方、「東海」「中国・四国」は過去最高額に
エリア別平均時給をみると、全 7 エリア中「関東」「関西」「北海道・東北」「甲信越・北陸」「九州・沖縄」の 5 エリアで前月比減となった。一方で、モビリティ技術・サービスを実証する未来都市の建設が進む「東海」は 1,211 円 ( 前月比 7 円増、前年同月比 34 円増 ) で過去最高額となった。そのほか、「中国・四国」も 1,128 円 ( 同 9 円増、 51 円増 ) となり過去最高額を更新した。
なお、各エリアの「飲食・フード」は、「関東」が 1,219 円 ( 前年同月増減率 +3.6 % ) 、「関西」が 1,147 円 ( 同 +5.5 % ) 、「東海」が 1,141 円 ( 同 +6.6 % ) 、「北海道・東北」が 1,060 円 ( 同 +3.1 % ) 、「甲信越・北陸」が 1,098 円 ( 同 +6.8 % ) 、「中国・四国」が 1,069 円 ( 同 +6.8 % ) 、「九州・沖縄」が 1,066 円 ( 同 +6.0 % ) であった。
■今月の都道府県 TOPIC …米国大手新聞にて「世界の旅行先」の 1 つに選ばれた「富山県」に注目
今月は、米国の大手新聞社にて 2025 年に「行くべき世界の旅行先」の 1 つに選ばれ ※ 、インバウンド増加の期待が高まる「富山県」に注目。平均時給は 1,171 円 ( 前月比 6 円減、前年同月比 61 円増 ) で北陸 3 県では「福井県」に次ぐ金額。前年同月からの増減率は+ 5.5 %となった。
同社キャリアリサーチラボ研究員の元山春香氏は、『 2025 年 1 月のアルバイト平均時給は 1,270 円となり、時給の上昇は年末の繁忙シーズンに向けた採用をピークにいったんの落ち着きをみせています。一方で、「配送・引越し・ドライバー」の時給は再び上昇し、過去最高に迫る金額となりました。運送業は、 3 月からの春季に繁忙期を迎える企業が多く他の職種より一足早く賃金を上げて人手を確保する動きがあるのではと考えます。特に運送業では、補助金縮小によりガソリン代が値上がりした影響も懸念されます。コスト増加の中で人手を確保するため、経費削減や効率化、適正な価格転嫁などが今後課題になるでしょう。また、アパレル・ファッション関連は、例年 1 月に時給が高くなる傾向がありますが、今年は特に上昇し過去最高金額となりました。大手百貨店の売上が春節によって増加したというニュースもあり、インバウンド消費拡大による事業の好調さが時給上昇を後押ししたと考えられます。今後は、卒業シーズンの人材入れ替えによるアルバイト不足や、 4 月からの雇用保険料率引上げによる企業負担増加が懸念され、他業界を含めアルバイト時給の動向に注目が集まります。』とコメントした。
※ ( 参考 ) 観光とやまねっと: https://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp/?tid=102754
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