熊本城総合事務所には令和3年4月から配属になりました。現在は熊本城の広報や情報発信などを担当しています。 自分自身も熊本地震を経験しており、被災直後の熊本城の痛々しい姿は今でも鮮明に覚えています。私も大変ショックを受けましたが、現在このように多くの人々に愛される熊本城の復旧・復興に関われることを光栄に思っています。
天守閣復旧は「復興のシンボル」との位置付けで最優先に進められ、我々職員だけでなく多くの市民の皆さまの願いでした。 新型コロナウイルスの影響で公開が約2か月延期、予定していた記念イベントも中止となり大変残念でしたが、公開後は来城されたお客様から、天守閣の復旧完了に対する喜びやお褒めの言葉を多くいただき、また、地震から約5年ぶりの天守閣最上階からの景色を見て涙する方もいらっしゃいました。私自身もこのような特別な瞬間に立ち会うことができ、大変嬉しく思っています。
すす払いは地震前まで、天守閣の軒下にたまった一年間の汚れを掃除する年末の恒例行事として行われていましたが、天守閣の復旧に合わせて6年ぶりに行われました。 私を含め熊本城総合事務所の職員も初めての人がほとんどで、長さ8mもある竹は支えるのも大変でしたが、とても良い経験になりました。過去に経験がある先輩職員からすると、非常に感慨深いものがあったようです。このような恒例の行事が再開していくことで、多くの皆さまに復旧が進んでいることを実感していただけるのではと思っています。
天守閣の復旧で終わりではなく、熊本城の復旧工事はこれからも続きます。 今後は国指定重要文化財の宇土櫓、田子櫓などの櫓群のほか、本丸御殿や飯田丸五階櫓、旧細川刑部邸などの復旧を進めていく予定です。 復旧工事の様子は、皆さまにも可能な限りご覧いただきながら進めていきたいと思います。着実に復旧を進めていきますので、これからも熊本城への応援をよろしくお願いいたします。
たくさんの方々に熊本城に興味を持っていただけるよう、工事の様子や調査・研究の状況などもお知らせしていきながら、様々な企画やイベントなどにも取り組んでいきたいと思います。多くの皆さまのご来城を心よりお待ちしております。