大日本麦酒は1934(昭和9)年4月、現在の東京・銀座7丁目に、鉄筋コンクリート造り6階建ての「銀座ビル」を建設。現・目黒区三田の本社および東京出張所の事務所をこのビルに移しました。新ビルの設計は旧・新橋演舞場を手がけた菅原栄蔵です。
銀座ビルの1階は大日本麦酒直営の「銀座ビヤホール」で、店内には大小12のガラスモザイクが配置されています。モザイクの下絵は菅原が描き、制作も指導しました。モザイクに使われている色ガラスは、ガラス工芸家大塚喜蔵が作り上げました。菅原の色に対する注文は厳しく、何度となく作り直しをし、合格した250色余りが採用。現在もビヤホールライオン銀座七丁目店として営業しており、店内は建築当時の雰囲気をそのまま今日に伝えています。