シンボルマークは北極星
北海道初のビールは、冷製「札幌ビール」と名づけられ、1877(明治10)年9月に東京で発売されました。「冷製」とはドイツ醸造法による、低温で発酵・熟成させたビールとの意味です。売出し価格は大びん1本16銭。上等の日本酒の平均的な価格が1升(1.8リットル)で4銭5厘ほどでしたから、ビールがいかに高価だったか伺えます。ラベルに描かれた開拓使のマーク「北極星」は、サッポロビール伝統のシンボルとなっています。
札幌ビールの評判高まる
開拓使の依頼で札幌ビールの成分分析を行った札幌農学校の教師デビット・ペンハローは、苦みがほどよく、なにより芳醇な香りが心地よい、と絶賛しています。
札幌ビールは、ビールの味を知る外国人や日本人の愛飲家の間では評判となりました。その評判を聞きつけた函館や横浜の居留地の外国人からは、販売を希望する声が寄せられました。